本日、1月13日、自動車総連は第89回中央委員会を開催し、今年の春闘に向けての取り組み方針を決める。委員会開催に先立って金子晃浩会長らによる記者会見が行われた。以下は要旨。
会見の冒頭、金子会長は、コロナ禍はあるが他の地域に比べて日本の成長は決して十分ではない。国を挙げての課題。供給面での課題、コロナ等はあるが、期待を込めて今年は成長すると認識している。2019年から絶対額重視の取り組みをおこなっている。絶対値に到達するための取り組みをやっている。今春闘が4年目。産業の取り組みを高める。カーボンニュートラルが大きな課題。変革のタイミングにいる。着眼点は人だろう。付加価値上げる最適循環活動を続ける。官製春闘的な雰囲気は承知しているが、当事者間の話し合いが重要。日本を元気にできるような取り組みをしたい。
以下は副事務局長の説明。
2019年以降、中小単組の底上げ、課題解決に向けた議論をおこなってきた。各単組が自ら目指すべき賃金を目指す。上げ幅から絶対額にシフトした。3年の振り返り。要求額の幅が広がっている。獲得額が大手を上回っている。取り組みは一定の成果を獲得している。働き方をどのように改善していくのか。総労働時間の短縮に取り組む。
質疑応答。
Q 企業は投資が増えている。
A おっしゃる通りのところはあるが、さまざまな働き方について、経営側との問題共有に時間を割く。実効性を上げるため。見合うものにしてもらう。
Q 雇用なのか待遇改善なのか?
A 生産性三原則の中で現状を実践していく。内燃機関のメーカーはどうするんだ?と言われるが、時間軸がある。労使がどのように手をつけていくのか。アクションプランを共有する。コストが言われるが、日本人の報酬は高くない。二極論ではない。
Q整備、販売、物流の底上げも必要ではないか?
A 整備士の魅力低下、少しずつ進展させる。ドライバー不足も肝要。報われるように。積み上げていきたい。
Q 労使の社会的責任は?
A ベアいくらで牽引していく時代ではない。3000円と言うとそこに張り付いてしまう。自動車産業にはヒエラルキーがやっぱりある。2018年まではそれが払拭できなかった。ここにきて大きな潮流は出ている。
Q 企業労組の弊害はないのか?
A 産別か企業別かの議論はある。が、国際水準から見劣りするのは労使の責任。
Q 春闘の在り方はどうあるべきか?
A 共闘とは同じ価値観、タイミングでやる意味がある。目的は共有する。
Q 引き上げ幅3%強の政府の方針について。
A 意識は評価したいが、実効性には懸念がある。そもそも当該労使でしっかり自分ごととして判断する。これまでも本年も。
カーボンニュートラルには色んな投資が必要になる。我々は人への投資。高い価値があると思っている。それを訴えて成果をだしたい。