半導体不足によって各社の生産が制限を受けていることは周知のとおりで、ダイハツはロッキー/ライズ、タント/シフォン、ムーヴキャンバスを生産している滋賀県・竜王第2工場を6月14日、稼働停止にすることを5月20日づけで発表した。これによって前出のクルマの生産台数が制限を受けて納期が伸びてしまう可能性もある。
車両だけではない。ナビやETC車載器の供給が間に合わず、追って装着する約束のもと、ひとまず車両を消費者の手元に納車するケースも出ている。ただし、なかには「ナビがついてから納車してほしい」と申し出る消費者もいて、そうなるとナンバープレートをつけられない(登録できない)クルマを店舗で預からざるを得ない。「預かっている間にキズがついてしまうなどトラブルを起こさないためにも、なるべく早く引き渡したいのがホンネ」と話す営業マンにとって登録台数は成績に直結するため、せっかく売ったのに当月の成績にならない、といった事象も発生している。
ある日産の営業マンは「現在ノートをオーダーしても10月納車になってしまう。ノート、リーフ、スカイライン、フーガ、シーマ、GT-R、エクストレイル、セレナ、エルグランド、NV350キャラバン、デイズ、ルークスの納期が読めない状況に陥っている。納期も説明できない状況では売るモノがない」と話す。
マガジンXスクープ班では、ダイハツが車両の装備内容を暫定的に変えるとの情報も入手した。影響が及ぶのはハイゼットカーゴ&トラックで、スピーカー内蔵式AM/FMラジオの供給が間に合わず欠品になってしまうため、6月8日生産分からラジオレス&2スピーカーに内容を変えて生産するという。なお、暫定措置のため、これに伴う価格の変更はないようだ。