ドアを閉めた瞬間にわかるハリアーの高い静粛性

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SUVと言えばアウトドアを楽しむための道具との解釈が一般的だったが、大径タイヤを履いているのに泥や汚れが似合わない異色のキャラクターとして97年に現れたハリアーが市場に新風を吹き込んだ。先代でレクサスRXから切り離されて国内専売車に変わったものの、人気を保つことに成功。そして6月17日に4代目にあたる新型ハリアーが発売された。
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97年12月に発表された初代ハリアー。スリーサイズは4575mm×1815mm×1665mm、ホイールベース2615mm。2.2L直4(140ps/19.5kg-m)と3L-V6(220ps/31.0kg-m)が用意されていた。当時の税抜き価格は239.5万〜293.5万円。

97年12月に発表された初代ハリアー。スリーサイズは4575mm×1815mm×1665mm、ホイールベース2615mm。2.2L直4(140ps/19.5kg-m)と3L-V6(220ps/31.0kg-m)が用意されていた。当時の税抜き価格は239.5万〜293.5万円。

RAV4にも使われているGA-Kプラットフォームに、これまたRAV4と同じ2Lガソリンおよび2.5Lハイブリッドが組み合わされている。ハイブリッド仕様に後輪モーターを持たない2WDモデルが新設定された点も先代との違いとして見ておきたい。

さすがにRAV4より30万円ほど高いだけあって、乗り込んでドアを閉めた瞬間から高級感を味わうことができる。始動する前にもかかわらず高い静粛性が実現されているのは、室内フロアや天井に吸遮音材が多用されているおかげだろう。試乗中は風切り音が気になることもなく、同乗者との会話明瞭度も高いと感じた。エンジンまわりやホイールアーチ内にも遮音対策が施されている効果が現れていると言えよう。
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ガソリン車とハイブリッド仕様の重量差は約90kgで、前者のほうが軽やか、後者は重厚な乗り味に仕上がっている。また、シフトレバー前方に設けられたスイッチでドライブモードをSPORTに切り替えると素早い加速を得られるのが魅力的だ。
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コックピットにはメタル調やレザー調といった複数の素材が使われていてビジーな印象も否めないが、言い方を変えれば、わかりやすい高級感が作り出されている。ハイブリッド仕様にも電子シフトではなく、通常タイプのレバーが用いられているのは戸惑いや誤操作を防ぐ観点から、好ましいと言えるだろう。
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新装備として注目したいのが調光機能を有するパノラマルーフだ(最上級グレードに19万8000円でオプション設定)。スイッチをONにすると電圧が掛かってガラスに内蔵された液晶が整列、外光が入ってくる。逆にOFFにすると液晶がランダムに散って不透明に変わり、障子越しのような柔らかい光が差し込む。もちろん、完全に日差しを遮るための電動サンシェードも備わっている。
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=主要スペック(Zハイブリッド E-Four)=
●全長×全幅×全高:4740mm×1855mm×1660mm
●ホイールベース:2690mm
●車両重量:1740kg
●最小回転半径:5.7m
●パワートレイン:2.5L直4(178ps/22.5kg-m)&前輪モーター(120ps/20.6kg-m)&後輪モーター(54ps/12.3kg-m)
●駆動方式:4WD
●トランスミッション:電気式CVT
●WLTCモード燃費:21.6km/L
●税込み価格:474.0万円(オプションを含まず)
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