コロナ禍がメーカー再編を加速する
世界の四輪車需要の過去最高は2017年でした。
この年の世界全体の四輪車販売台数は、前年より3.1% 増加して9,680万台でした。数字は自工会。
コロナ禍の影響により、この数字を超えられるのはおそらく2022年でも難しく、2023年頃ではないかと予想されます。
国内に目を転じれば、「2025年のガケ」と言われるように、1947年から1949年生まれの「団塊世代」の全員が2025年には後期高齢者になります。彼らは日本経済に多くの影響をもたらして来ました。クルマについて言えば、最早、代替えは期待しづらくクルマを手放す方向でしょう。余談ですが、クルマユーザーに財源を頼ってきた国と地方は否応なしに方針転換を迫られます。
自動車メーカーもこれまで以上に国内ではやっていけない時代がすぐそこにきています。米中アジア市場に強いブランドしか生き残れない所以です。その米中アジアを中心とした世界のクルマ市場が、今後数年モタモタする。加えて所有から使用への流れは加速するだろう。
独立会社として生き残ることができる日本の自動車メーカーは当然減ると考えるべきです。トヨタアライアンスに参加しているメーカーは今よりさらに資本面での結びつきが強くなるとみます。
ホンダと日産の去就が注目されますが、まだ短いタームで、ホンダがGMとくっつくとか、日産がルノーとたもとを分かつということは起きそうもありません。CASEが社会実装されてくる2025年頃には当面の決着がついているだろうとは思いますが、早ければ世界市場の回復がもたついている間に何か起きるかも知れませんね。三菱は今年が山場だと思います。