軽自動車規格は今後どうあるべきか

スポンサーリンク

世界唯一と言って良い軽自動車規格ですが、スズキ、ダイハツ、ホンダ、日産三菱のグローバルで戦う軽自動車メーカーにとっては功罪相半ばの側面があります。国内の税制面で有利でも、世界で同じシャシーを使うのは簡単ではありません。開発の手間は登録車と変わらないわけです。

軽自動車と競合するコンパクトカーが逆に売れないから、日本向けに開発される素晴らしいコンパクトカーは長らく世に出てこなくなりました。日本メーカーが作る日本専用車が軽自動車とミニバンなんていうのはいかにも情けない。

日本のユーザーにとって、軽自動車の維持費負担の小さいことは圧倒的なメリットです。排気量660cc以下、長さ3.4m以下、幅1.48m以下、高さ2.0m以下の中で居住性と走行性、安全性を高いレベルで満足させていることも素晴らしいと言えます。
が、もし、コンパクトカーまで維持費負担が小さければ、日本のユーザー全体にとって選択肢が広がる分、メリットはより大きくなるのではないでしょうか。街中を軽ハイトワゴンが闊歩する様は、世界の視点で見た時、日本のカーライフがとても窮屈に見えます。

国内自動車流通を見ても、軽自動車販売が主力の整備業販店は、人手不足、後継者不足、技術不足に直面しています。登録車に比べて届出が簡易な軽自動車は「新古車」のような仮需要をビジネスにまでしてしまう異常な状態を日常化してもいます。

作る側、売る側、使う側それぞれにとって、軽自動車規格の存在は曲がり角に来ていると思います。
軽自動車規格にもともと懐疑的なトヨタがダイハツに加えてスズキと資本提携した。ホンダはグローバルで戦うためにはシャシーを削減したい。日産はアメリカ市場と中国市場が大切。

軽自動車にこだわってきたスズキの鈴木修会長引退は、軽自動車規格を見直す契機となることは間違いありませんね。

スポンサーリンク