2012年に発表されてから6年が経過したアテンザに再び改良が施されて商品力に磨きがかかった。
マガジンX 7月号で解説したように、今回のマイナーチェンジではボディ前後（ワゴンはフロントのみ）やインパネといった見える部分が大幅に改良され、フラッグシップにふさわしい出で立ちと質感がもたらされている。
同様に改良前から大きく進化したのが乗り心地と静粛性だ。静粛性アップについてマツダ株式会社・NVH性能開発部の大石学さんが「フロントウインドウを0.2mm厚くしたほか、フロアパネルと後輪ホイールアーチの板厚も上げた」と説明するように、外からの音の侵入が抑えられている。現行CX-5から採用されている天井トリムへの吸音材採用も織り込まれている。おかげで車内に乗り込んでドアを閉めた瞬間に静寂を感じることができ、走り出した後もエンジンルームや足まわりから入ってくるノイズが大きく低減されていることを実感。
快適性アップの取り組みも見逃せない。シートに柔らかなナッパレザーが採用されている最上級グレードの前席には蒸れを防ぐベンチレーション機構を追加。ONにするとシートに内蔵された吸引ファンが作動し、空調と相まって背中や太ももの裏側に涼しさを感じられる。もちろん、冬季に重宝するヒーターも装備されている。
このほか、後席アームレストに充電用USB端子が、前後ドアに足元を照らしつつ後続車に注意を喚起するカーテシランプが、電動パーキングブレーキにオートホールド機能が、4WD車にワイパーデアイサーがそれぞれ加わった。
主要スペック（25S-Lパッケージ）
●全長×全幅×全高：4865mm×1840mm×1450mm
●ホイールベース：2830mm
●車両重量：1540kg
●パワートレイン：2.5L直4（190ps／25.7kg-m）
●駆動方式：2WD
●トランスミッション：6速AT
●JC08モード燃費：14.8km/L
●税込み価格：354万2400円（オプションを含まず）
