特報! 現行アイサイトでデンソー製
フュージョンシステム採用を検討していた
実は2015年春から2016年にかけて、一度アイサイトver.3で、独自開発のステレオカメラを捨てて、デンソーのフュージョンシステムを採用する計画が持ち上がったことがある。デンソー製のフュージョンシステムの切り替えを検討していたのは、自社開発のステレオカメラはコストが高く、デンソーの吊るし品の方がコストが安くなるとの判断があった。
この時は一年かけて自前のアイサイトVer3とデンソー製フュージョンシステムの比較評価をした。結局、開発部隊がスバル独自のステレオカメラを使ったアイサイトver.3の優位性の高さを主張した結果、経営陣はデンソーの吊るし製品採用を見送った経緯がある。
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本誌がスクープしたアイサイトver.4でのモービルアイ採用は実は2度目の吊るし製品導入の検討で、今回は経営陣が開発陣の主張を押し切った形になったのだ。
当時でも吉永社長は外向きには、「スバルの独自性は大切にする。アセスメントの結果よりリアルワールドでの安全安心が重要」と外向きには話していた。
なお、デンソーのフュージョンシステムは、トヨタのセーフティセンスPとしてトヨタ車に採用されている。
今後は2020年にアイサイトver.4でオートリブのツインカメラを、さらに2022年にはver.4.5でモービルアイ製カメラを加えた3眼カメラを導入する計画。
アイサイト自社開発断念決定でエンジニアの離脱はいまも続いている。詳細は26日発売のマガジンX3月号を待て!
取材 文/神領 貢(マガジンX編集長)