確報!三菱自動車工業、V字回復へ着々! エボに「挑戦したい気持ちは持っている!」

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確報!三菱自動車工業、V字回復へ着々!
エボに「挑戦したい気持ちは持っている!」

三菱自動車工業の今年度第2四半期決算は、売上高9477億円、前年同期比9.6%増、営業利益442億円、同758億円の改善、営業利益率4.7%。
世界販売台数49.8万台、前年同期比6.2万台増と好調だった。通期の業績予想である売上高2兆円、営業利益700億円に変更はない。
質疑応答。
Q 国内販売での変化は?
A 昨年の燃費不正問題で信頼を失った。今年は回復してきている面はある。軽自動車の伸びが大きい傾向はある。全体的に国内市場が良くなっている印象はない。高齢化、少子化、地方経済など問題がある。賃上げについては、事業環境が良くなってくれば、従業員、株主らのステークホルダーに対して、前向きに考えていきたい。
Q 通期の純利益ペースで7割に達している。業績見通しを変更しない理由は?
A エキスパンダー、エクリプスクロスは下期に出てくるが、開発コスト、導入コストがかかる。為替については米ドルとリンクするタイバーツ。タイでの生産で相殺される。上期にリコール費用が出ていない。環境の変化に適切に対応したい。慎重に見ている。足元を固めたい。下期に問題を抱えているわけではない。上方修正の必要があれば適切に対応したい。
Q成長への考え方について。
A 中計の3年間で6000億円以上の設備投資の中での営業利益率6%は意味が違う。
中計を3年とした。この3年間は信頼の回復と当社の基礎作りをやる。次の3年で飛躍できるようにする。色んな言い訳をせず、外部環境に左右されない体制を3年間で作りたい。ゴーンさんとの考えと違うとは思っていない。計画以上の結果が出れば、それはそれは良いこと。しっかりやっていきたい。
Q 国内市場での信頼回復を掲げた理由は?
A 去年起きたことを風化させない。言葉で言うのは簡単だが、現実は生易しいことではない。早く忘れたい、克服したんだと考える人たちもいる。今でも多くの対話を続けている。測定していた部門は他社との交流がなかった。もっと早く間違いに気がついたかも知れない。女性もいなかった。測定や実験に女性の視点を入れた方が良いとの意見もある。今後とも信頼回復については真摯に取り組んでいく。
東京モーターショーでEエボリューションコンセプトを出した。IT時代にいままでとは違った価値を提案できた。挑戦したい気持ちは持っている。どのように製造メーカーとして取り扱っていくのか、夢を持ってやりたい。生き方、人との関わり方、社会との関係、走る、曲がる、止まるだけでなく、何かもっと優しさとか思いやりとか色んな意味をもったクルマについて強い気持ちを持っている。
Q アメリカでのインセンティブについて。
A セダンが主である。SUVにもボリュームを実現するにはプレッシャーはある。アウトランダーやアウトランダースポーツを展開している。リスクよりはオパチュニティは多い。ディーラーのネットワークとダラスでトレバーマンCOOが会う。
トランプ大統領の言う貿易インバランスについて是正する必要があるが、もう少し俯瞰して見るべき。アメリカでのプレゼンスは大きくない。当面は今の状況で販売を伸ばすのが基本的な姿勢。
Q 日産自動車の完成検査不正の影響はあるか?
A 明確にしておきたいのは益子CEOは日産の役員ではない。信頼回復は日産を念頭に置いているのではない。我々自身が信頼回復をしないと、成長にとって大きな障害になる。日産の影響を感じるところはない。我々の事業を粛々と進めていく。
中国がEV一色になっていくのは良いこと。アイミーヴを最初に出して日産リーフが続いた。プレーヤーが多くなること、電池の価格が下がることは決して悪いことでない。
Q 設備投資と研究開発投資の配分について。
A 中計で3年間で6000億円以上と謳っている。全般的な業務の革新につながるものを中心にやっていく。新商品関連がかなりの部分を占めている。半分弱を占めている。遅れていた部分を早く挽回したい部分の投資と、新しいことに挑戦していくことをやる。IT投資もしっかりキャッチアップしたい。強い地域でしっかり利益を出すようにならなければならない。ASEANとオーストラリア。供給が需要に追いつかない。強みがいかされるんだなぁと実感している。将来はベトナムにも他社に負けない体制を築きたい。生産が効いている。インドネシア、フィリピンも生産拠点化したい。
Qリソースが足りなくて従業員に負担がかかるのではないか。
A 今でも直面している。慎重にやらなければならない。カバーするのはIT投資にあるのではないか。人を思い通りに確保できない現状はある。「捨てる仕事を出来るだけ見つけなさい」と。捨てる仕事を見つけないと成長戦略は描けませんよと言っている。
Q アライアンスのコスト低減効果115億円について。
A 購買に加え、幅広くシナジーが出ている。通期では250億円。順調にきている。生産以外でも開発や金融などにも今後、効果が出ている。異文化との交流が非常に刺激的だった。日本人だけで長らくやってきた。そこに多くの外国人の方と接する機会が格段に増えた。いい意味でカルチャーショックだった。いま体験しているところ。それを一生懸命学ぶことで、見えていない世界が見えてきた。成果に落とし込んでいくのは従業員含めた我々全員の仕事。最初は戸惑いもあったろうが慣れて克服しつつある。
Q 神鋼の品質偽装について。
A 直接購入している素材、アルミ板のみ。一部の車種のフードに使われている。検証と試験した結果、問題ないと確認済み。部品メーカー経由の部品については、まだ全点確認できていない。引き続き確認する。全容の解明には至っていない。お客様の安全安心の確保を最優先にしている。
Q 日産の問題をどのように受け止めたのか?
A 日産とスバルについては報道では把握している。両者から具体的な内容は聞いていない。
我々が昨年起こした問題を、第三者調査委員会の検証も含めて言うと、長年これでいいんだと思ってやっていた。やってることは正しいとの思い込みがあった。これをどうやって見つけて知らしめていくかの作業が必要。それほど簡単ではない。思いこんでやっていると当事者ではなかなか見つからない。ローテーションしないと効率は下がるが、やらないといけない。岡崎工場では職場の中だけでなく、社会の中でのしがらみがある。ダメなものはダメだよねと言える環境づくりをしなければならない。性善説を会社に取り入れているのはおかしいと、人は間違いを犯す、そう言う気持ちの良くない話を社員としなければならない。あなたが間違いを起こしたらあなたにとっても家族にとっても不幸ですね、それを未然に防ぎましょうねと、一生懸命やっている。個人個人の意識が改革されないといけない。ずっと問い続ける問題だと思う。悩みを持ってることは理解していただける思う。

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