昨夜から当サイトでも報じているように、日産は完成検査工程における不正を国交省から指摘されて再発防止策を講じた後も追浜工場、栃木工場、日産自動車九州の3拠点で検査員に任命していない作業員に完成検査の一部を行わせていた。
事実解明や世間に対する説明責任を果たす日産自動車も大変だろうけれど、矢面に立たされるのは販売会社の関係者だ。ある営業マンは「日産からの説明もなく、どうしたらいいのかわからない。ユーザーには詫びるしかない」と こぼす。また「クルマに詳しくないユーザーは不安に感じているようだ」「先日発表した内容が実際にはできていなかった。もう西川社長の言うことは信じられない」といった声も聞こえている。
登録および納車ができない状況に陥っているため、車検が到来するユーザーにはレンタカーを手配して乗ってもらう策を取り始めた販売会社もあるようだ。「コンピューターで注文の入力はできるが、すでに完成予定日に遅れが生じている」との証言もある。
ちょうど新型リーフが発売されて今週末は店頭で発表フェアを開催する販売会社が多いようだが、「それどころじゃない」と明るい雰囲気が出しづらいことを懸念する声や、「これからクルマを買い替えようとしている人の中には、今回は日産を見送ろう、という人も出てくるだろう。商機を逃がしていることは間違いない」と話す営業マンもいる。
ちなみに、日産自動車からは販売会社に対して「大変ですね」と声をかけられても「本当ですよ。困ってます」と被害者ぶった発言をしないよう通達が出されているが、営業マンからは「グチのひとつも言いたくなります」との声も聞こえている。