サンバー大量リコールの舞台裏第2弾!!「事故は2013年7月に起きていた!!」
スバルサンバー大量リコールの件。平成11年から20年までに生産された62万台あまりが対象だ。リアに搭載されたエンジンに付属するオルタネーターを回すためのプーリーゴムが剥落してリングが損傷、発電が行われないトラブルだ。
このトラブルについて速報第1弾では、国が平成25年と27年の2度にわたって行政指導を行っていたこと、スバルも同じ型式のエンジンを搭載していたステラ、R1、R2で平成20年と23年に先行してリコールを実施していたことをスクープした。
第2弾では、なぜそこから長い時間、サンバーのリコールが行わなれかったのか。この点をスバルに質した。「プーリーのリングが脱落した事故は2013年7月に発生した。その後、原因究明や部品の準備に時間がかかった」(広報部)と釈明する。
スバルではこの間、リコールの社内判定基準の見直しなども行い、よりお客様目線での対応を実施するように組織も行動も見直しているようだ。だが、保有台数が多いクルマほどトラブルの影響は多くなりがち。実際にサンバーの不具合情報は400件超に達している。潜在的な不具合はもっとあるだろう。本来ならリコールに対してもっと神経質にならなければならない事案ではなかったかと考える。
「事故車両の修理は保証期間延長で対応した」(同)との話で、「補機ベルトの張力が規定値を満たしていなかったのが事故の原因。保証期間延長の範囲内だったので無償修理だった」(同)と説明する。となると、逆に「比較的新しいクルマのはずなのに、個車の問題として片付けたのか」という新たな疑問が湧いてくる。本日、リコール監理室にも確認するが、事故車両の情報を集めなければならない。続報を待て!!
取材・文/神領 貢(マガジンX編集長)
補機ベルト
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha08_hh_002720.html