マツダの取引先であるタカタが、2017年6月26日付で、東京地方裁判所に民事再生法に基づく再生手続開始の申立てを、また、タカタ社の米国子会社であるTK Holdings Inc.が、2017年6月25日(米国東部時間)において、米国デラウェア州連邦破産裁判所に米国連邦倒産法第11章に基づく手続の申請をそれぞれ行った。これにより、今後、日本及び米国において、裁判所の監督のもと、それぞれ手続が開始される見込み。
マツダグループは、タカタグループ会社より、シートベルト等の部品の供給を受けているが、今後もタカタ社グループは事業継続を目的とする再生手続を進めるため、部品の供給は継続される見込みであり、マツダグループの生産等へ与える影響は限定的であると考えているという。
また、マツダはタカタ製エアバッグインフレーターに関連した市場措置を実施しており、この品質関連費用について、マツダとタカタとの責任割合は、現時点、一部の費用を除いてタカタと合意には至っていない。そのため、未合意の費用については、連結財務諸表上のタカタに対する債権として計上していないそうだ。
タカタの責任割合については、今後の法的手続の中で引き続き主張していく予定。しかしながら、タカタグループによる上記法的手続開始申立てにより、今後の求償の実現性については不透明な状況にあり、今後の法的手続の中で、取立不能または取立遅延が発生する可能性があるという。
なお、既に市場措置を実施した品質関連費用は、製品保証引当金繰入額に計上しており、当該債権について取立不能または取立遅延が発生したとしても、マツダグループの2018年3月期の業績に与える影響は限定的であると考えているそうだ。
予想をしていたとはいえ、1兆円を超える負債での倒産は多くの企業に負担を与えることになるだろう。今後の動向を注視したい。