中国人マルチメディア・アーティスト、ツァオ・フェイ(曹斐)による第18代のBMWアート・カー

スポンサーリンク
P90259905-bmw-art-car-18-by-cao-fei-augmented-reality-still-detail-bmw-art-car-based-on-the-bmw-m6-gt3--bmw-ag-2120px

5月31日北京民生現代美術館において、BMW AG取締役イアン・ロバートソン氏の立ち会いのもと、第18代のBMWアート・カー(BMW Art Car #18)が公開された。ツァオ・フェイがBMWアート・カーを制作する最年少(1978年生まれ)で最初の中国人アーティストとなった。この国際的な名声のある中国人マルチメディア・アーティストは、拡張現実とバーチャル・リアリティを用いて、自律運転、空飛ぶ自動車、デジタル化などのモビリティの未来に取り組んだ。

フェイの作品は、中国における変化のスピード、伝統と未来を反映したものとなっている。BMWアート・カー・プロジェクトによって、彼女は数千年にわたる歴史を掘り下げ、アジアが次の1,000年に向けて展開していくに際して、アジア古来の精神的智慧に敬意を表している。

一連の作品は3種類の要素から成り立っている。それらは、時間を行き来するスピリチュアルな求道者に焦点を当てたビデオ、専用アプリ(App Store:キーワード「BMW Art Car #18」)でアクセス可能なカラフルな光の粒子を描写する拡張現実機能、そしてオリジナルのカーボン・ブラックのBMW M6 GT3レースカー。レースカーのシャシーの炭素繊維構造に拘り、全面的に無反射のブラックを使用することで、車両にデジタルの要素を含ませている。

こうしたコンセプトの中で、フェイはビデオ作品と拡張現実を実現し、M6 GT3を中心的要素とする環境を作り出している。ビデオ作品の中で、求道者はスピリチュアルな動作をし、これがカラフルな光の流れにこだまする。車両内でアプリを使用すると、この光の動きはBMW M6 GT3の上方や周囲を流れる拡張現実装置となり、車外の観客をも巻き込んでインタラクティブな環境を作り出す。基となるのは、自動車のような新しい物にはお祓いをするという、アジア全域でよくみられる伝統的な霊的儀式である。

ついにスピリチュアルの世界にまで昇華したBMWのアートカー。いったいどんな存在感を持っているのか気になるところ。また、歴代アートカーのようにレースに参戦するのかも気になるところ。スピリチュアルなパワーで優勝できるかもしれない。

スポンサーリンク