1981年に世界初の地図型自動車用ナビゲーションシステムとして商品化した「ホンダ・エレクトロ・ジャイロケータ」が、「IEEE(アイトリプルイー)マイルストーン」に認定された。
ホンダ・エレクトロ・ジャイロケータは、1981年に商品化された世界初の自動車用地図型ナビゲーションシステム。クルマの移動方向を検知する「ガスレートジャイロ」を採用した方向センサーを世界で初めて自動車用に実用化し、走行距離センサーやマイクロコンピューターなどの組み合わせにより、移動方向と移動量を検出して現在位置を計算。透過型の地図シートがセットされたブラウン管に現在位置と自車の方位、走行軌跡を表示することで、ドライバーが進むべき経路の選択を容易にできるようにしたもの。いわゆるカーナビの草分け的装置だ。
IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)とは、米国に本部を置く、電気・電子・情報・通信分野における世界最大の学会。世界190ヵ国以上に42万人を超える会員を擁する非営利団体で、コンピューター、バイオ、通信、電力、航空、電子などの技術分野で指導的な役割を担っているという。
IEEEマイルストーンは、電気・電子・情報・通信分野において開発から25年以上経過し、地域社会や産業の発展に多大な貢献をしたとされる歴史的業績をIEEEが認定する制度として1983年に制定されて以来、2017年2月までに世界で174件が認定されているそうだ。
自動車産業界で初めてとなる今回の認定では、Hondaがホンダ・エレクトロ・ジャイロケータを開発したことにより、地図型自動車用ナビゲーションシステムが世界中に普及し、ナビゲーションシステムの世界標準を築いたという功績が認められたからだそうだ。
現在では当たり前のようにクルマの装備品となったカーナビゲーション。カーライフを大きく変えることに貢献したその極初期モデルが、35年を経過してからやっとその功績が認定されるというのは、ちょっと遅い気がするのだが・・・。