本日夕刻、自動車総連は年末記者会見を行い、執行部として年明け1月12日に広島で開催される中央委員会に、生活改善要求3000円、非正規社員の時給20円アップを提案すると発表した。例年、執行部提案が中央委員会で承認される形のため、事実上、自動車総連の春闘要求額が決まった。
以下は相原会長の説明要約。
世界は不確実性の時代に入っている。日本は踏ん張りどころ。
数年の取り組みにより、賃上げの流れを作れた。が、社会全体が自立できる歩みを取り戻せていない。構造改革をこれ以上遅らせてはならない。働く者の将来不安の払拭、今年は真価が問われる。
全ての単組は、求める産業、社会の実現のため、強い意志をもって、3000円以上の賃金改善を求める。非正規労働者については、昨年同様、時間あたり20円の改善求める。2年目となる付加価値最適循環運動を力強く進めていく。
質疑応答。
中小と大手の格差是正について。
2017年もチカラを入れて取り組みたい。継続の中身は、日本経済をプラスに置き続けたい。社会制度改革の痛みを倍加させないため。
格差是正を定着、前進させるため構造改革を進めたい。春闘の構造を転換していく。昨年以上に格差是正にチカラを入れていく。20円は3000円を時給換算すると概ね同じ。正規も非正規も同様の取り組みを行いたい。
足元で為替の円安、米大統領選、原油価格など、相当な変化が予想される。真正面から目一杯の運動を進めて行きたい。1月12日の広島での中央委員会の中でも、さらに補強できるだろうと思う。
様々な経済指標の動きがある。足元の円安を見て交渉環境を甘く見ることはできない。要求の策定段階で、環境変化も視野に入っている。
組合加盟社の体質改善は進んでいる。が、業種間格差も現実的にある。業種間格差是正も大前提。物流、車体部品、販売しかり。背景となる付加価値最適循環運動は2年目となる。広島では輪郭を提示できると思う。
取材 文 写真/神領 貢 マガジンX編集長