三菱自動車が2016年度・第2四半期の決算を発表した。
4月1日から9月30日までの売上高は8649億円(前年同期比19.2%減)、営業損益は316億円(同900億円減)、経常損益は282億円(同867億円減)。純損益も2196億円(同2717億円減)となった。
同社の説明によると、営業利益が赤字に転落した主な要因は為替の影響(対米ドルで125億円、対ユーロで124億円など計339億円)と燃費問題に伴う市場措置費用(527億円)。
上半期6カ月間の販売台数は、燃費不正問題の影響が大きかった国内が2万9000台(同37%減)、アウトランダーが好調だという北米が6万9000台(同±0)、欧州が9万台(同13%減)、中国を含むアジアが14万台(同28%)。合計43万6000台(同16%減)となった。
通年の業績見通しは売上高1兆8400億円(同18.9%)、営業損益276億円、経常損益282億円で、純利益もマイナス2396億円に。ただし、池谷光司副社長が「なんとしてでも下期は黒字転換を図りたい」と話すように、この10月から17年3月までの半年は「為替や販売台数を堅めに設定」(池谷副社長)しながらも営業利益40億円を見込んでいる。
さらに2017年度以降は日産とのアライアンスを通してV字回復をめざしており、購買コストや物流費の削減、開発費のシェアなどを図ることで17年度に250億円、18年度に400億円のシナジー効果が期待されている。
なお、同社はインドネシアで新工場稼働の準備を進めており、17年4月からパジェロスポーツを年産3万台、同10月から新型MPVを年産1万5000台のペースで生産し始める。新しいMPVは日産にも供給される見通しだが、実現するのは18年度以降になるという。