マツダが初めてのプラグイン・ハイブリッドカー(PHEV)であるCX-60をヨーロッパで発表した。現地でのエントリー価格は約663万円。3月11日から防府工場で生産が始まり、日本仕様は4月上旬に公開される予定だ。
後輪駆動方式のラージ・アーキテクチャーには、日本ならではの「間(ま)」をテーマにしたKODOデザインのボディが組み合わされている。
内装にはナッパレザー、木目(カエデ)、クロームメッキといった素材が「結ぶ」をテーマにして使われている。また、ステッチは裁縫の かけ縫いにヒントを得たという。
コックピットではドライバーを認識してシートやステアリングコラム、ドアミラーなどに加えて音響と空調もメモリーから呼び出されて好みの状態に調整される機能が目新しい。
気になるパワートレインは2.5L直4スカイアクティブGと100kWの電気モーター、8速AT、そして17.8kWhの電池で構成されている。システム出力は327ps/500Nmで、マツダ史上最強のスペックを誇る。0→100km/h発進加速タイムは5.8秒で、WLTPモードでのハイブリッド燃費は66.6km/L、CO2排出量は33g/kmをマーク。満充電時のEV航続距離は63kmだ。
足まわりには先にロードスターで実用化されたKPC(キネマティック・ポスチャー・コントロール)が織り込まれており、車体の挙動安定化が図られている。また、重量のかさむ電池は前後輪の間(床下)に搭載されていて低重心化に貢献。
おなじみの安全装備に加え、CX-60では次世代の360度カメラ、降車時に後方から自転車などが近づいている時に知らせてくれる機能などが新採用されている。
なお、同じくラージ・アーキテクチャーが使われる3列シート版のCX-80は23年にリリースされる予定だ。