BMWが燃料電池車の独自開発を断念。トヨタと協業で2020年導入予定

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週末に行われたG7長野県・軽井沢交通大臣会合に合わせて来日していたBMWパワートレイン研究部門執行役員のマティアス・クリーツ氏が、BMWの燃料電池車(FCEV)に関するプレゼンテーションを東京お台場のBMWグループ東京ベイにて行った。BMWでは2020年にFCEV導入を目標としており、5シリーズをベースにした試作車も会場で公開した。

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登壇したクリーツ氏は、まずドイツの現状について紹介した。ドイツ政府では2050年までに運輸業界のすべてにおいて化石燃料依存からの脱却を目指しており、電動化技術の推進、再生可能エネルギーの余剰電力による水素または合成燃料の生産・貯蔵を「気候保護計画2050」にて計画している。水素を生産する設備は現在ドイツ国内で30が可動または建設中であり、2022年までに25万台分のFCEVをカバーするだけの生産量を目指している。また2018年までに140の水素ステーションの建設が予定されており、2023年までには260を追加して1ステーションあたり300台のFCEVを担えるようにする計画となっている。

そうしたなかでBMWでは、小・中型車は街乗りを主とするEV、大型車は長距離用としてFCEVという共存関係が可能だとしてFCEVの開発を進めているが、現状ではインフラ整備と高い導入コストが障害となっていた。とくに導入コストについては多くのカスタマーがゼロエミッション車に求める要件として、現在のクルマと同程度の居住性、運動性を維持したままで1割程度の価格上昇であれば容認するというデータがあることから、FCEVの実現には大幅なコスト削減が最大の課題となっている。

この課題をクリアするためには、政府やエネルギー団体との協力はもちろん、自動車メーカーとの協力も必要とのことで、BMWではトヨタとの協業を行うこととした。BMWはこれまでに液化水素を用いた内燃機関を搭載した「Hydrogen7」の開発を行ってきたが、ゼロエミッションの効果が少ないなどの理由から、今後さらなる開発は行わずにトヨタのシステムをベースとした車両の開発を進め、2020年の市場導入を目標に燃料電池コンポーネントの開発を行うとクリーツ氏は発言した。プレゼンテーション会場に展示された5シリーズもトヨタのシステムを組み込んだプロトタイプだという。

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目標が2020年となったのは、FCEVをEV並みの価格にするための大量生産・コスト削減にそれだけの時間がかかるためのようだ。現状ではバッテリー容量を大容量化する方向で進めており、プラグイン化は考えていないとのこと。

 

■BMW試作車参考スペック

0-100㎞/h加速:8.4秒

最高速度:180㎞/h

電気モーター:150kW(200ps)

水素充填量:4.5㎏/7.1㎏

航続距離:450㎞/700㎞

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