世界景気が踊り場を迎える中、トヨタの今年度上半期決算は素晴らしいものでした。トヨタの独り勝ちは、トヨタがすごいのか、トヨタを支える人たちがすごいのか。組織としてのトヨタ、個人としてのトヨタマン、そしてトヨタと協業する人びと。長年、カイゼンの精神でトヨタウェイを走ってきたのは、トヨタに関わる全ての人たちでした。
トヨタはそのことを忘れず、自らを戒め、トヨタの革新についてこれない人も励ましながら、CASEの時代に立ち向かって欲しいものです。その相互理解と総合力こそがまさにトヨタのチカラの源なのですから。
全ての工程、素材、業務管理、働き方などを徹底的、かつ継続的に見直し続けるカイゼン活動。この手法はイズムと言っていいくらい生産現場には浸透しています。
ただし、中小から零細に向かうほど、もともとのコスト見直し余地が小さいのが正直なところです。トヨタはそうした存在を切り捨てるのではなく、励まし知恵を出し合ってチームトヨタを維持していって欲しいものです。グローバルサプライヤーだけでクルマを作れないことは、トヨタが一番知っていることですから。
なお、国内販売網、部品供給網については、別途、機会を設けてお話ししたいと思います。上半期決算説明会で私がした質問に気がついてくれた記者はどのくらいいるかなぁ。