2026年2月号『ざ・総括。』の記事【アウディS6 e-tron】がnoteから購入できるようになりました

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マガジンX 2026年2月号(2025年12月25日発売)に掲載された『ざ・総括。』の記事【アウディS6 e-tron】がnoteにて税込300円で購入できるようになりました。また月額600円の定期購読ですべての記事を購読することもできます。以下は無料公開の冒頭部分です。続きを読みたい方はその下のリンクからご購入ください。

【アウディS6 e-tron】

せっかく開発したのに…

2025年のBEV(バッテリー電気自動車)市場は、中国は購入税免除で拡大し、欧州は企業に脱炭素努力の報告を求めるCSRD規制によって社用車と従業員向けカンパニーカーは増えた。米国はBEV税控除が廃止になったことで個人向け販売は勢いが削がれた。世界全体で見ればCセグメント以下がBEVの主力になった。アウディはe-tron(イートロン)として展開したBEVラインナップを何とかして売らなければならないのだが、このA6/S6系のように高価な商品は苦戦している。おそらく2026年もBEVを積極的に選ぶ個人オーナーはそう多くはいないだろう。

大型BEVは売れない

エンジニアリングコンサルタント(以下=エ) アウディの豪華でスポーティなBEVだ。A6系のボディに前軸/後軸とも電気モーターを積んだAWD(全輪駆動)で、BEVでも連続高速走行で長距離を移動でき、ワインディングロードへ行けば運転も楽しめる…というクルマだ。そもそもBEVは、「運輸部門のエネルギー消費を抑える」「ICE(内燃機関)のようにCO2を出さない」という乗り物のはずだが、このクルマのようにLIB(リチウムイオン電池)を100kWhも積んでしまうと、車両重量はウチでの実測で2410㎏もあり、後席はあっても居住スペースの広さは大したことはない。用途としては2人乗車だろう。それでもBEVだ。

チューニングショップの社長兼エンジニア(以下=チ) 皆さんに乗ってもらった仕様は「S6スポーツバックe-tron」で、ステーションワゴンの「S6アバントe-tron」もある。車両価格はアバントのほうが高くて1471万円。スポーツバックが1440万円だ。試乗車はこれにオプション追加が約300万円だから、この評価会議で★評価するクルマではない。普通のクルマ選びで候補に挙がるクルマでもない。

ベテラン実験ドライバー(以下=T) ドイツは火力発電の比率が低いが、それでも2023年実績で49%、世界平均は60%強だ。再エネ(再生可能エネルギー)発電は、その国・地域での気候や地理条件に大きく左右されるから、同じ発電能力の設備を設置しても発電実績には差が出てくる。ドイツは再エネ発電比率46%で優等生と言われるが、消費電力の中にはフランスからの原子力やデンマークからの風力が入ってくる。で、電力需要が逼迫してくるとポーランドの火力を回してもらったりする。そういう状況の中で100kWhのLIBを積んだBEVが、いつでも好き勝手な時間帯に充電するということ自体ナンセンスだ。

元部品メーカーのエンジニア(以下=部) そこがBEVの根本的問題です。EU(欧州連合)はBEVを推進したいから、系統電源での発電効率は全発電方式平均という、実際とはかけ離れた統計でしか語りません。そのうえでBEVは無条件でCO2排出ゼロです。ですからチマチマとICEの改良にコストをかけるよりもBEVを開発するほうが手っ取り早い、ということになりました。これがEUによる欧州OEM(自動車メーカー)に対するBEVインセンティブでした。日本とアメリカは発電事情を加味していますが、EUはそれをやるとボロが出るのでやりません。

自動車業界の事情通(以下=通) しかし、開発してみたはいいが、結局はメルセデスベンツが記者会見で言ったように「まだ社会がBEVを受け入れられる体制ではない」わけで、社会実装はまだ無理だった。EUの規制があるからOEMが対応したに過ぎない。その結果、ドイツの自動車産業界はいまやズタズタだ。人員整理の嵐が吹き荒れている。VW(フォルクスワーゲン)グループでは、本体のVWが全従業員の29%に当たる3万5000人、アウディは同14%に当たる7500人、ポルシェは同5%に当たる1900人をそれぞれ2020年代末までに人員削減する。メルセデスベンツは2027年までに4000人程度を削減し、ステランティス傘下のオペルは自然退職も含めて1000人以上の削減、BMWは未公表だがゼロでは済まないだろう。

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