マガジンX 2025年12月号(10月24日発売)に掲載された【JMS(モビショー)直前企画】の記事をnoteにて税込300円で購入できるようになりました。また月額600円の定期購読ですべての記事を購読することもできます。以下は無料公開の冒頭部分です。続きを読みたい方はその下のリンクからご購入ください。
【JMS(モビショー)2025直前企画】
今年はどんな技術展示が見られるのか?
間もなく開催される2025年のJMS(ジャパン・モビリティ・ショー)。メディア向けには出品内容が発表されたりしているが、2年前のJMSのときと比べて世界の自動車産業を取り巻く状況は変わった。EU(欧州連合)では企業向けにBEV(バッテリー電気自動車)が売れているものの、理由は規制だ。中国はBEV生産過剰で在庫が膨れ上がり、在庫処分のため東南アジアに雪崩れ込んだ。期待されているSSB(全固体電池)はまだ登場していない。自動運転技術の流行は完全にE2Eへ移った。それとボディ骨格への大物アルミ鋳物部品「ギガキャスト」の導入。今回のJMS会場ではいったい何が見られるのだろうか。
モノを作らない日産
エンジニアリングコンサルタント(以下=エ) JMS開催が間近に迫った(2025年10月24日現在)。一般公開は10月31日から始まる。東京モーターショーから名称をJMSに変えた初回開催の後、自動車産業ではいろいろな出来事があった。日本のOEM(自動車メーカー)は海外市場での利益があるから、どうにか規模と利益を維持できている。だから国内には新車の投入が少ない。いまや日本で買えない日本車のほうが多いくらいだ。前回のJMSの資料と画像は編集部さんが用意してくれたが、もう2年も前なんだ、と思う。今回はいつもデザイン総評をお願いしているデザイナー2名もお招きして参加してもらっている。
独立デザイン事務所のデザイナー(以下=独) まずデザイン側の人間から一言。前回のJMSでの日産のショーカーと言えば「ハイパーフォース」だったが、あれは日産の宣言だったように思う。「我われはもう実物大モデルは作らない。すべてバーチャル環境下でデザイン作業をする」という宣言だ。実際、いまの日産はデザイン部門がモノを作ることを取りやめつつある。デジタル作業だけなら安上がりだからね。
元部品メーカーのエンジニア(以下=部) クレイ(粘土)モデルを作らないということは、モデラーという職業が不要になることを意味します。それで良いのでしょうか?
デザインコンサルタント(以下=デ) 粘土を削ってカタチにするときの「指先の感触」も、デジタルで代用できると考えているのだろう。オレは心底反対だ。
チューニングショップの社長兼エンジニア(以下=チ) それ以前に、あの「ハイパーフォース」は、まるで族車のようだった。そういう感覚すらもないのだろうか。あるいは族車を見たことがないのか…。
ベテラン実験ドライバー(以下=T) 皆さん、いい学校を出たお坊ちゃんたちだろうから、本当に知らなかったのかもね。
自動車業界の事情通(以下=通) クルマの流行とか世の中の俗物的な事象を知らないデザイナーや、技術の失敗の歴史を知らない技術者が多くなった。世代交代といえばそれまでだが、昔のことには関心がないという一面もあるだろうね。
単品購入(1本300円)はこちら
https://note.com/magazinex/n/nc1c9cf78f476
定期購読プラン(月額600円)
https://note.com/magazinex/membership/join
■マガジンX本誌(紙/電子書籍)の購入はこちら https://www.mag-x.com/










