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【スバル・フォレスターS:HEV】
このキャラクターは○(マル)
6代目フォレスターの日本国内デビューは今年4月17日。まずは北米で発売され、続いて欧州。国内は後回しだった。スバルにとっていまや北米市場は最重要であり、とくに米国ではブランド別販売台数でつねにトップ10に入っている。そのため、仕方ないとはいえ、「早くクルマをこっちへよこせ」という北米スバル販売店の声が優先されるのは、いかに日本が貧乏国になったかの証拠でもある。車両価格は500万円級になった。本誌評価陣は「クロストレックやレヴォーグとも違ったキャラクター」「これはこれで良い」「ただし燃費はもう少し何とかならないか」と語った。
後席の出来が素晴らしい
エンジニアリングコンサルタント(以下=エ) 6代目フォレスターだ。初代の発売は1997年だからもう28年も前だ。スバルは以前、初代フォレスターが「世界初のクロスオーバーSUV」だと言い張っていた。SUVとステーションワゴンの交差種=クロスオーバーだと。この6代目は2023年11月に米国で発売され、今年1〜9月の販売台数は約3.7万台。クロストレックは5.3万台、アウトバックは4.3万台だ。このスバルSUV系3モデルの合計は1〜9月で13.3万台。日産ローグ(日本名エクストレイル)とパスファインダー、ムラーノの合計は9.2万台だから、日産よりスバルが勝っている。したがって、日本以上に北米市場はスバルにとって重要だ。この点を頭に入れておく必要がある。
チューニングショップの社長兼エンジニア(以下=チ) 皆さんに乗ってもらった仕様は、スバル流のHEV(ハイブリッド車)で、スバルではストロングハイブリッドと呼んでいるが、走行状態に応じて電気モーターとICE(内燃機関)のどちらか、あるいは両方が随時駆動を行うという「S:HEV」で、最上級グレードの「プレミアム」だ。もちろんスバル独自のADAS(先進運転支援機能)「アイサイト」を搭載しており、そこに高度運転支援システムの「アイサイトX」を搭載した「EX」なので車両価格は459万8000円。ついにスバルも500万円級になった。標準装着のタイヤはBS(ブリヂストン)TURANZA(トランザ)EL450、サイズは235/50R19のオールシーズンタイヤ。できればこのHEVと1.8ℓターボを乗り比べてみたかったが、今回はS:HEVしか調達できなかった。
元部品メーカーのエンジニア(以下=部) S:HEVはトヨタ製のTHS(トヨタ・ハイブリッド・システム)Ⅱのスバル・フィット版ですが、使い始めてすでに7年です。最初は2ℓ水平対向4気筒との組み合わせでクロストレックのPHEV(プラグイン・ハイブリッド車)に採用されました。今回は2.5ℓの水平対向4気筒との組み合わせで、プラグイン(外部からの充電に対応)ではないHEVです。
ベテラン実験ドライバー(以下=T) それにしてもデカい。一応フォレスターは欧州ではCセグメントに分類されるが、全長4655×全幅1830×全高1730㎜は、最初に見た印象だとクラウン・エステートに近かった。そもそも初代フォレスターは「手ごろなサイズの使いやすいSUV」だったはずだ。発売したときはクロスオーバーとは名乗っていなかった。
自動車業界の事情通(以下=通) クロスオーバーはあとから出てきた分類だからね。音楽でもジャズとポップスの中間みたいなジャンルがクロスオーバーだとかフュージョンだとか呼ばれた。ワールドミュージックなんていうワケの分からないジャンルもあった。これらは全部アメリカが作った分類だ。スバルは後になって「ウチの初代フォレスターがクロスオーバーの元祖です」と言い出したが、確かにSUVほどマッチョではなく、ステーションワゴンを少し上に持ち上げた感じだった。
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