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【スズキ・フロンクス】
いまの日本にはピッタリか
インド製の小型SUV、スズキ・フロンクスは昨年10月から日本で販売されている。スズキにとってインドは、いまや日本をしのぐ生産拠点であり、フロンクスはかつてのインド国策企業がスズキ資本になったマルチ・スズキ・インディアではなく、スズキが独自に立ち上げたスズキ・モーター・グジャラートからの完成車輸入だ。日本は関税ゼロだが、日本で売るとなると品質面では神経を使うという。インド生産車といえば、2016年3月に日本で発売されたバレーノがある。本評価会議では★4つを獲得している。今回はどうだろうか。
そこそこ良い空間設計
エンジニアリングコンサルタント(以下=エ) クーペスタイルのコンパクトSUV、フロンクスだ。インドではスズキの高級ブランドNEXAのモデルとして販売され、搭載ICE(内燃機関)は仕向地に応じて1ℓ直列3気筒、1.2ℓ/1.5ℓ直列4気筒が設定されている。日本向けは1.5ℓにBSG(ベルト・スターター・ジェネレーター)と6Ah(アンペア・アワー)の小さなLIB(リチウムイオン2次電池)を使うMHEV(マイルド・ハイブリッド・エレクトリック・ビークル)だ。
チューニングショップの社長兼エンジニア(以下=チ) このクルマはグレードがひとつで、FF仕様と4WD仕様があるだけ。内装も装備もほとんど同じ。車両価格はFFが254.1万円、4WDは273.9万円。両方とも1.5ℓのMHEVでアイシン製6速ATを積んでいる。みなさんには両方に乗ってもらったが、1台はウチのお客さん、1台は座長が長年付き合っている某開発会社のクルマだ。「慣らし」は済んでいてそれぞれ走行距離は約1500㎞と2100㎞だった。
自動車業界の事情通(以下=通) 横から眺めていて、ふと思ったのはシトロエンC3にシルエットが似ている点だ。寸法はフロンクスが全長3995×全幅1765×全高1550㎜、ホイールベース2520㎜、C3は3995×1750×1495㎜でホイールベース2535㎜。サイズもよく似ていて、フロンクスはやや背が高いだけだ。しかし、室内のパッケージングはまったく違う。
部品メーカーのエンジニア(以下=部) 我われのBセグメント・リファレンスだったC3は、とても良い住み心地でした。写真で比べるとC3のほうがフロントウインドウとAピラーの傾斜がやや強く、フロントグリルからボディ側面〜リアエンドの側面パネルはフロンクスのほうが上下寸法があります。ここで全高差の55㎜を使っている感じです。
ベテラン実験ドライバー(以下=T) 運転席は座面の高さ調節しろが80㎜くらいある。ドア開口部のステップ地上高は約400㎜だ。床に対して高い位置にシート座面を置いて、背もたれを起こしたアップライトな姿勢で座れる。ステアリングコラムはチルト(上下高調節)もテレスコピック(前後リーチ調節)もそれぞれ40㎜くらいある。運転席に座ってみたら、わりとすんなりドライビングポジションは落ち着いた。
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