2025年1月号『ざ・総括。』ミニ・カントリーマンの記事がnoteから購入できるようになりました

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マガジンX 2025年1月号(11月25日発売)に掲載された『ざ・総括。』ミニ・カントリーマンの記事をnoteにて税込300円で購入できるようになりました。以下は無料公開の冒頭部分です。続きを読みたい方はその下のリンクからご購入ください。

【ミニ・カントリーマン】

カタチと仕上がりの不一致

日本ではミニ・クロスオーバーだった車名が本国と同じ「カントリーマン」になった3代目ミニ・カントリーマン。前号で取り上げた3ドアのミニ・クーパーおよび5ドア/コンバーチブルは現在もUKL1プラットフォームで、このカントリーマンはUKL2プラットフォームを使う。いわばBMW・X1/X2のバッジ違いだ。カントリーマンは欧州というよりもワールドワイドに売りたいモデルであり、本誌評価陣は「BMWのブランドにしては少々雑な仕上げ」「クルマのキャラクターと仕上がりがミスマッチ」と評価した。車両価格が489〜667万円という点も、往年のミニとはまるで違う。

UKL2の兄弟車

エンジニアリングコンサルタント(以下=エ) 前回はミニ・クーパーSと、BEV(バッテリー電気自動車)仕様のオールエレクトリック、クーパーSEに乗ってもらった。今回はミニのSUVとも言うべきカントリーマンだ。前回も説明したとおりオールエレクトリックは、2018年10月にBMWが提携した中国・長城汽車(グレート・ウォール・モーター=略称GWM)との折半出資で設立した光束汽車(スポットライト・オートモーティブ)が開発と生産を担当する。今回試乗したカントリーマンはICE(内燃機関)を搭載するICV(内燃機関搭載車)だ。BEV仕様も設定されているが、今回はICVのみだ。

チューニングショップの社長兼エンジニア(以下=チ) みなさんに乗ってもらったのはBMWのB系モジュラーエンジンの2リッター直4を積む「カントリーマンSオール4」の204ps(150kW)版と、このICEの出力を向上させた最上級仕様「ジョン・クーパー・ワークス(=JCW)オール4」の317ps(233kW)版だ。オール4なので2台とも駆動方式は4WE。車両価格は前者が566万円で後者は667万円。オリジナル・ミニの最終モデルは200万円クラスだったのだから、ミニも高くなったものだ。

部品メーカーのエンジニア(以下=部) 最大トルクはSオール4が300Nm、JCWオール4が400Nmですから、このボディサイズとしてはややオーバースペックにも思えますが、車両重量はSオール4で1640㎏、JCWは1680㎏ですからBMW・X2と横並びで、VW(フォルクスワーゲン)ゴルフよりもはるかに重たいクルマです。

自動車業界の事情通(以下=通) これ、BMW・X2のUKL2プラットフォームではなくてミニBEV系のJ01なのかと思ったら、違うんだね。UKL2だ。つまりBMW・X2のバッジ違いモデルだ。3ドアのミニ・クーパーはBEVとICVで違うプラットフォームを使っているが、こっちは共用だ。

 3ドアのほうは昔からのミニのイメージがあるから、床下に電池を積むために嵩(かさ)上げするとプロポーションが崩れて違和感が出るから違うプラットフォームを使ったということだろうね。

ベテラン実験ドライバー(以下=T) UKLのUKは英国という意味ではなくアンダー・クラス、つまり「小型」という意味で、横置きパワートレイン用のプラットフォームだとBMWは言っている。UKLの初出しは2014年のミニ3ドア/5ドア(F56/F55)だが、改良しながら現在も使っている。UKL2はBMW・2シリーズのグランクーペやアクティブツアラーに対応したホイールベース延長型だから、基本は同じだ。

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