8つのブランドを傘下に置くステランティス・ジャパンがアルファロメオ初のマイルドハイブリッド車であるトナーレを国内で発表した(発売は2月18日の予定)。車名はスイスとの国境に近いイタリア北部にあるトナーレ峠に由来している。
4530mm×1835mm×1600mmのボディをまとうトナーレには剛性アップを図られたスモールワイド・プラットフォームや専用の前後ストラット式サスペンションが採用されている。
パワートレインは新開発の1.5L直4直噴ターボ(160ps/24.5kg-m)、48Vモーターを内蔵した7速DCT、スターター兼ジェネレーター、リチウムイオン電池で構成されていて約20km/h以下の低速時にはモーター走行が可能。WLTCモード燃費は16.7km/L。
内装には10.25インチのタッチスクリーンと12.3インチの大型デジタルメーターパネルが採用され、アイシン製ナビが装備されている。また、アルファロメオで初めて車載通信モジュールが標準化されており、スマホやウェブ専用ポータルサイトからナビの目的地設定やガソリン残量の確認など、コネクト技術にも対応。
導入されるのはエントリーモデルのTi(524万円。受注生産)と、プライバシーガラスやレザーシート、前席パワーシート&シートヒーター、アルミペダル、20インチタイヤ&ホイール、レッド塗装キャリパーなどが備わる導入記念モデルのエディツィオーネ・スペチアーレ(578万円)の2モデル。導入記念モデルが完売した後には上級グレードのヴェローチェが後継モデルとして投入される予定だ。
日産から日本電産を経てステランティス・グループに入り、日本法人の社長に就任した打越 晋さんは「拠点数を現在の349カ所から2025年には442カ所に増やしてネットワークを拡充したい。1拠点で複数のブランドを扱うことも進めたい」としてユーザーメリットの強化を推し進めていく旨を語った。
また、トナーレの日本発表に合わせてアルファロメオ・ブランドのCEOであるジャン=フィリップ・インパラートさんが来日。プレゼンテーションでは「プレミアム・ブランドに見合う品質を実現していく。とくに日本のユーザーは細部へのこだわりが強く、ベンチマークになる」「アルファロメオの売り上げのうち、40%をヨーロッパ以外で実現して国際化を進めていきたい」「2024年にBEVを、2025年にはBEV専用車をリリースして2027年にはBEVのみのラインナップとする。ゼロエミッションを達成しなければ生き残れない」と話した。