電動キックボードのヘルメット着用問題
実証実験段階「任意」ありきではなかった
電動キックボードのルール整備の要望の経緯についたLuup社から説明がありました。以下です。
2020年12月に開催された自民党MaaS議連PTにて、マイクロモビリティ推進協議会より、2020年10月から2021年3月まで実施されていた原動機付自転車としての実証実験(※1)の途中経過報告をさせていただきました。
その際に、電動キックボードに即したルール作りの必要性を訴えさせていただいたのですが、その中には、実証実験参加者からの意見を踏まえて、ヘルメットの着用を任意とした場合の安全性の検証も含まれていました。
事業者としては、ヘルメット着用を義務とした実証と、任意とした実証の両方を実施し、その結果を比較検討していただくことが、適切なルール整備に繋がるのではないかと考えた次第です。上記の通りの経緯なので、ヘルメット着用の任意ありきで実証を推進したということではありません。
記者はLuup社に対して、「理由はどうあれ転んだら大怪我するような危険性を図らずも露呈してしまったわけです。改正道交法施行までに、何らかの歯止めが必要かも知れませんね。シェア事業者は努力義務としているヘルメットも同時に貸し出すなどの対策が必要かも知れません。ヘルメットがキックボードと一緒にあれば、装着気運も高まるのではないでしょうか」と伝えた。
取材 文/神領 貢(マガジンX編集長)
(※1…産業競争力強化法に基づく「新事業特例制度」を用いた電動キックボードの公道での実証実験。現在実施されている実証実験の1つ前のもので、普通自転車専用通行帯の走行と機体の保安基準(前照灯の位置、番号灯)の緩和が認められた以外は、原動機付自転車の保安基準及び道路交通法のルールを遵守しています。
https://www.meti.go.jp/press/2020/10/20201016005/20201016005.html)