本日、国交省自動車局審査・リコール 課は、燃費と排ガスの数値を偽り、不正に型式を取得していた日野自動車(小木曽聡社長)と、同社の製品、エンジン搭載車を販売していたトヨタ自動車、いすゞ自動車に対して、排ガス不正と燃費不正が確認された車両型式の指定を取り消す処分を発表した。
3月25日午前に同省内でメーカー側の言い分を聞く聴聞会を経て正式に決定される。聴聞会は書面で行われる可能性もある。
型式指定が取り消されると、量産メーカーは事実上、その型式指定を取り消された車両を生産できなくなる。現状で日野は当該車両の生産を既に停止している。
市場に出回っている既存の車両については、「(国民生活への)影響が大きい」(審査・リコール課)ため廃車や再車検(運輸支局への持ち込み車検)は行わない。排ガスについてはリコールを、燃費については数値によって優遇されている税金の追徴が行われる。なお、先の会見で日野は税金が追徴される場合は、「税相当額を同社が負担する」旨を明らかにしている。
日野自動車は型式指定取り消しについて、「国交省の通知を厳粛に受け止め、真摯に対応してまいります」(渉外広報部)とした。聴聞会への対応については、「検討中です」(同)と話すにとどめた。なお、聴聞会後に「正式なコメントを出します」(同)ということだ。
指定取り消しの対象車は添付の資料を参照してください。
写真は3月4日に行われた会見の様子。
取材・文/神領 貢(マガジンX編集長)
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha08_hh_004384.html
https://www.hino.co.jp/corp/news/assets/1e2b03e47e24f9ab3141eed3c07cabfe.pdf