スバルが新型WRXを公開した。
インプレッサ時代から数えて4代目にあたる新型WRXで見逃せないのは、車体の剛性に影響するシャシーがSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)に刷新されてフルインナーフレーム構造に切り替わったことだ。車体のねじり剛性は28%、サスペンション取り付け部の剛性に至っては75%も上がっている。後輪スタビライザーはサブフレームからボディ直付けに変更。これらの改善によって接地性と操舵時の応答性が向上していることは想像に難くない。
北米向けには271ps/35.7kg-mを発揮する2.4Lボクサー4ターボが搭載される。また、トランスミッションにはソフトウェアが一新されて変速レスポンスが向上したスバル・パフォーマンス・トランスミッションを初設定。変速スピードはシフトアップで30%、シフトダウンで50%改善されており、エンジン回転数をマッチさせるブリッピング機能によってコーナー脱出時には素早い加速がもたらされる。
ボディサイズは4668mm×1826mm×1468mm。立体的で彫りの深いフロントマスクとガーニッシュが装着される台形ホイールアーチは17年東京モーターショー出品のコンセプトカーで予告されたとおりだ。フロントフェンダーとリアバンパーに配された整流効果のあるエアダクトにも注目したい。ちなみにフロントフェンダーはアルミ製に変更されて約2.2kgの軽量化に貢献。そしてトランクリッドにはボディ同色の一体型スポイラーが装備されている。
赤ステッチとカーボン紋様のパーツが配されたインテリアにはレヴォーグと同じく、11.6インチの縦型ディスプレイを設定。フラットボトム型のステアリングホイールも目新しい。さらに、設計し直されたレカロシートが用意されているのも朗報だ。
ホイールベースが20mm延長されるなどパッケージングが見直されたことで前後席ともショルダールームが、後席はレッグスペースも広がって居住性にも磨きがかかった。
スバル自慢のEyeSightは新世代バージョンに進化。衝突被害軽減ブレーキの作動領域が広がり、ステレオカメラの広角化によって交差点での歩行者も検知可能に。ブレーキだけでの衝突回避が難しい時に併せてステアリングも制御されるプリクラッシュ・ステアリングも新採用。
大幅な進化を遂げた新型WRXは22年から北米で販売される予定で、年度内と予想される国内での発表&発売も待ち遠しい。