国内外の選択肢が揃っていて競争が激しいCセグメント市場でルノーはメガーヌを販売している。そのメガーヌが8月26日にマイナーチェンジされた。
今回の手直しではヘッドランプとフロントバンパーが変更され、シャークフィンアンテナ、新デザインのホイール、リアにシーケンシャル(流れる)ターンシグナルも採用されて外観が洗練された。
インテリアではスマホ連携のマルチメディアシステムが刷新されてインターフェースと処理速度が向上した。併せて空調ダイヤルも新デザインに刷新されてモダンな印象が強まり、質感も上がった。
運転支援デバイスと安全装備ではクルーズコントロールが渋滞中にも使えるアダプティブ式に、衝突被害軽減ブレーキは歩行者検知式にそれぞれ進化し、後退時に横から接近する車両の存在を知らせてくれるリアクロストラフィック警告とドライバー疲労検知アラートも追加装備された。
こうした変更と同時に導入グレードとパワートレインも見直された。これまで販売されていたGTライン(1.2Lターボ)、GT(1.6Lターボ)はともに高性能なR.S.(ルノースポール)の影に隠れがちだったため、今回のマイナーチェンジを機にエレガント志向のインテンスに切り替わった。パワートレインにはルーテシアとキャプチャーに採用済みの1.3Lターボが与えられているが、メガーヌへの搭載は初めてだ。
最大トルク27.5kg-mは1800rpmで発揮されるとあって、アクセルペダルの操作に反応して発進加速は力強い。リズミカルに変速する7速DCTとの相性も良く、ルーテシアで気になるマッタリとした(好意的に言えば、のんびりとした)印象とは異なる。
ちなみにパワートレインの制御はインパネ中央のタッチスクリーンで変えることができ、併せてパワステのアシストと擬似エンジン音もテイストに応じて変わる。
なお、今回のマイナーチェンジに合わせてレザーシートと電動開閉式パノラミックルーフが特別装備された「ファースト・エディション」も限定発売。ハッチバック(342万5000円)とワゴン(362万5000円)が各10台ずつ販売される計画で、9月5日まで購入申し込みの受付が行われている(申込数が販売台数を上回った場合は抽選販売)。
また、正規販売店で試乗するとEDIFICEのサングラスまたはピエール・エルメ・パリのマカロン詰め合わせが当たるキャンペーンも9月30日まで実施中なので、こちらも要チェックだ。
こうして商品力が見直されたメガーヌに残された課題は、やはり知名度アップだろう。輸入元のルノー・ジャポンが今後どんな取り組みを行っていくのか、施策を見守りたい。
主要スペック(インテンス)
●全長×全幅×全高:4395mm×1815mm×1485mm
●ホイールベース:2670mm
●車両重量:1320㎏
●最小回転半径:5.6m
●パワートレイン:1.3L直4ターボ(159ps/27.5kg-m)
●WLTCモード燃費:17.5km/L
●駆動方式:FF
●税込み価格:310.0万円(オプションを含まず)