話題喚起と需要刺激のために特別仕様車が発売されることは珍しくないが、かつてはジャンルを超えて異業種とのタイアップ・モデルが幾度となくリリースされていた。いまでは見かけなくなった取り組みだが、ネームバリューの高いブランド名を掲げて登場した懐かしいモデルを振り返ってみる。
ダイハツ・ミラパルコ
ダイハツは85年に商業施設を展開しているパルコと共同企画して初代ミラで特別仕様車を発売した。当時まだオプション品だったエアコンが標準化されるなど、お買い得感とオシャレなイメージが演出され、クルマに詳しくないユーザーの間ではミニクーパーと同じく“ミラパルコ”がひとつの車名として浸透。このコラボはモデルチェンジ後も受け継がれて2代目と3代目でもリリースされ、パルコ店頭で実車の展示とオークション販売も行われた。
スズキ・ワゴンR LoFt
セゾン傘下(当時)で生活雑貨を扱うショップとして設立されたロフトと手を組んだスズキ。93年9月にリリースされた初代ワゴンRに、わずか発売2カ月後に設定された特別仕様車には電動サンルーフ、専用シート表皮、LoFtのロゴが織り込まれた黄色いボディストライプなどが装備された。いま発売されたらクルマに興味のない若い人から注目されるかもしれないね。
トヨタ・カローラスパシオ コンセプトbyミキハウス
トヨタは98年にミキハウスとのコラボで鮮やかなボディカラーにシルバー塗装のラジエターグリルやルーフレール、専用ステッカーなどを組み合わせて「コンセプトbyミキハウス」を発売した。内装にはタータンチェック柄のシート表皮が起用されてカタログモデルとの違いがアピールされた。
スズキ・ジムニーKANSAI
さまざまなコラボモデルが存在した中でも、とくに異色なのがジムニーと山本寛斎の組み合わせだろう。99年にリリースされた特別仕様車には緑がかったベージュの専用ボディカラーだけでなく、シート表皮にも同氏がプロデュースした専用品が起用された。なお、01年にはKeiとエスクードでも同様のタイアップ・モデルが設定された。
日産キューブ・プラスコンラン
日産と英国のインテリアショップであるコンランとのコラボは04年に実現した。レッドおよびベージュのアルカンターラシートがセールスポイントに掲げられた「キューブ・プラスコンラン」は2週間でオーダーが生産計画台数の1000台に達して受注終了となった。その後、当時インテリアに力を入れていた日産は06年に再びコラボし、キューブに加えてマーチとラフェスタでも同様の期間限定車を売り出した。
明日(1月26日)発売のマガジンX 3月号では、上記以外にも みなさんの遠い記憶の中に眠っているであろうコラボモデルをまとめて取り上げてます。思わず「あー!あったね〜」と声が出てしまうこと、請け合いデス。是非ご覧ください。電子版と紙の雑誌をご用意しているほか、最寄りの書店・一部コンビニでもお買い求めいただけます。