ボルボの末っ子SUV、XC40が全車電動系に

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マガジンX 8月号で紹介したXC60&XC90への48Vマイルド・ハイブリッド搭載に続き、コンパクトSUVとして人気を集めているXC40にもマイルド・ハイブリッドが展開されるとともにプラグインHV(以下PHV)が加わった。
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このPHVでは電動化を見越して開発されたCMA(コンパクト・モジュラー・プラットフォーム)に初導入の1.5L直3ターボ(180ps/27.0kg-m)と7速DCT、そして電気モーター(82ps/160Nm)が搭載されている。システム出力は262ps、WLTCモード燃費は14.0km/L、EV走行距離は41kmだ。上位の60および90シリーズにもPHVは用意されているが、あちらは後輪がモーターで駆動するE-4WD方式なのに対し、XC40のPHVはFF方式に仕上がっている。
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電気モーターは偶数ギア側にマウントされているため、エンジンを停止させてモーターだけで走るPUREモードでは2速で発進&加速。車速はスムーズに上がっていき、いよいよ限界に近づくと4速に切り替わるが、一瞬だけ息継ぎのようにフッと力の抜ける瞬間があって変速したことがわかる。アクセル開度によって異なるが、試乗中は95km/h付近で感じることが多かった。
HYBRIDモードに切り替えてもバッテリー残量がゼロにならない限り、基本的にEV走行してエンジンが始動する場面には出くわさなかった。ただ、全開加速時には一時的にエンジンが始動してパワーを補ってくれる(これはPUREモードでも同じ)。なお、これらのドライブモードとは別にバッテリー残量を現状維持できるセーブモード、エンジンによる発電で残量を80%まで回復させられるチャージモードも用意されている。
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オレフィス製のクリスタルガラスが使われたシフトノブはホームポジションに戻る電子式でスマートではあるが、ストロークが短いのでキチンと操作できたかどうか戸惑うことも。また、Bレンジを選択すれば回生力は強まるが、せっかく7速DCTが採用されているので、パドルシフトによって手元で変速できれば積極的に回生させて取り戻せるエネルギー量が増えるかもしれない。
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追加されたPHVはラインナップのトップエンドに据えられ、電動ハッチゲート、パノラマガラス・サンルーフ、本革シート、前後シートヒーター、harman/kardonオーディオといったアイテムもおごられて649万円に設定されているが、輸入元の試算によればエコカー減税と補助金を受け取ることで実質的な負担額は約605万円になるという。
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(スペック)
主要スペック(Recharge PHV T5 Inscription)
●全長×全幅×全高:4425×1875mm×1660mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:1810㎏
●最小回転半径:5.7m
●パワートレイン:1.5L直3ターボ(180ps/27.0kg-m)&電気モーター(82ps/160Nm)
●駆動方式:FF
●WLTCモード燃費:14.0km/L
●税込み価格:649.0万円(オプションを含まず)
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