日産自動車は今年秋に発売する新型スカイラインにニッサン・インテリジェント・モビリティ中核技術のひとつである「プロパイロット」の進化版である「プロパイロット2.0」を初搭載すると発表した。
「2.0」では3D高精度地図データをベースにカーナビと連動して、高速道路上の同一車線内でのハンズオフ(手離し)運転を可能とするほか、追越し時における運転支援も行う。クルマの360度をカメラやセンサーなどでセンシングし、高い安全性を確保したのが特徴だ。
「さらにインテリジェントインターフェース」と称し、ドライバーが見やすく分かりやすいメーターディスプレイも開発、加えてドライバー自身を車室内に設置したカメラでモニターし、前方を注視しているかを常にクルマが監視し、安全運転を高める工夫も行っている。今後、順次、搭載車種を増やす方針。
https://newsroom.nissan-global.com/releases/190516-01-j?lang=ja-JP
質疑応答。
Q ハンズオフ機能はどの程度使えるのか?
A ジャンクションなど短時間のハンズオフは使えないようにしている。地図のアップデートは年に数回行われる。自動配信する。
Q 車種展開は?
A 世界展開することは決めているが、具体的にアナウンスできるものはない。搭載には地図のアップデートが必要なので、強力な通信機能が必要。
Q ドライバーのオーバーライドについて。
A ドライバーの意図は優先する。
Q 逆走やあおり運転対応は?
A法定速度を守るよう設定されている。ハンズオフについては法定速度を守る。対向車が向かってきた場合の機能はない。後ろ側を見ているセンサーは車両制御と直結していない。追われた場合にどうするかは課題。
Q 「技術の日産」はイメージ先行ではないか?
A 新しいバッテリーEVを来年以降出していく。運転支援技術はどんどん出していく。eパワーのパフォーマンスを上げたものを矢継ぎ早に出していく。この後3年の間にほとんどのモデルがモデルチェンジされる。期待してほしい。
Q 他社に比べた優位性は?
A 同一車線内のハンズオフ、ナビ連動の両方持っているのは他社は出していない。3D高精度地図データ、360度センシングは世界最高の技術。簡単に世界最高。簡単にはできない。35万台やってきた市場でのノウハウを貯めてきている。
Q V37型に初搭載したのは?
A いち早くお客様に使っていただきたい。スカイラインはシンボリックなクルマ。来年以降、頭から出すクルマに搭載する。
Q シーンの数は?
A 1万はくだらない。日本の1.4万キロを走り切るところから始まっている。厚木にある6軸の世界最高レベルのドライビングシミュレータも使い、短期間で開発した。夜間もヘッドライトで照らせるところは問題ない。昼間と遜色ない。現時点でライダーを使う予定はない。
3D高精度地図データはクルマの中のマップコントロール内にある。定期的に通信でアップデートする。目的地をセットしないと決めた車線をどこまでも走る。ハンズオフ機能は使える。
https://newsroom.nissan-global.com/releases/190516-01-j?lang=ja-JP