オールシーズン？いや雪でも走れる“夏タイヤ”

日本ミシュランタイヤは1月29日、夏タイヤに求められるハンドリング性能やドライ／ウェットブレーキング性能を満たしながら、雪上走行性能も実現した新タイヤ、「ミシュラン・クロスクライメート」シリーズを2月5日より全国で販売開始することを発表した。

ミシュラン・クロスクライメート（以下、CC）は、昨年オートバックスにおいて先行販売していたいわゆるオールシーズンタイヤだが、ミシュランではタイヤに求められる基本性能は犠牲にせずにすべて満たしたうえで、スポーツ、コンフォート、エコなどの特徴的な性能をオントップで伸ばす「ミシュラン・トータル・パフォーマンス」という考え方のもとで製品開発を行っている。そのため今回のミシュランCCは、同社の低燃費タイヤ「エナジーセイバー＋」と比較しても遜色のない性能、静粛性、ロングライフ性を満たしたうえで、“雪でも走れる”という付加価値を付与した夏タイヤとして開発されている。

オールシーズンタイヤの日本での認知度は、同社の調査によるとすでに76％の人がその存在を知っている。しかし、その高い認知率の一方でオールシーズンタイヤに対するユーザーの評価は、夏性能、冬性能ともに中途半端であるという評価となっている。ユーザーがオールシーズンタイヤに求めている要望とは、「夏タイヤの性能を犠牲にしたくない」「突然の雪で慌てたくない」「季節ごとのタイヤ交換が面倒」といったことがトップ3に挙げられている。これらの要望がかなえられれば、とくに平均積雪日数が約4日間の非降雪地帯（東名阪など）では、冬場も安心してはき続けられて経済的にも優れたタイヤとして、より多くのユーザーから選ばれる可能性を秘めているのだ。

ミシュランCCは、幅広い温度域に対応するコンパウンド、雪踏み・排水性能を最大限に引き出すVシェイプトレッドパターン、面取り加工のトレッドブロックによる優れたドライブレーキ性能などの技術によって、これまでのオールシーズンタイヤで課題とされていた夏タイヤ性能をスタンダードタイヤやエコタイヤと同等としながら、冬用タイヤ規制でも走行が可能な「スリーピークマウンテンスノーフレークマーク」と「M＋S」が刻印されたタイヤとなっている。ただし、あくまでもスタッドレスタイヤではないので、凍結路（アイスバーン）や圧雪されていない積雪路などには弱いことは理解しておく必要がある。

今回の全国販売に合わせて、サイズは14〜20インチ、計78サイズをラインナップして、幅広いユーザーにも対応できるようにした。また、性能に満足できなかった場合は購入から60日間であれば全額返金保証も行っているので、試しに履いてみるということも可能になっている。