鈴木俊宏社長、「 部門内外の溝と壁を取り除かねばならない」

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鈴木俊宏社長、「 部門内外の溝と壁を取り除かねばならない」

スズキは完成検査におけるモード燃費のトレースエラーについて、約半分の割合でエラーが起きていたにもかかわらず、完成検査で合格させていたことを明らかにした。以下は会見の要旨。

質疑応答。

Q 車種は?
A 別表のとおり。
Q49.4%もあって大丈夫か?
A 統計的手法を用いて大丈夫と判断した。
Q スバルの件があったときに確認しなかったのか?
A 改ざん、書き換えに気が行ってしまって、トレースエラーの確認に気が回らなかった。
Q 現場の検査員に不正の意識はなかったのか?
A 検査基準は検査員は十分理解している。検査員のみの判断で流すことができた。体制の不備。判定規定で不十分だった。言い訳になる。
Q 2016年の燃費測定不正があった。
A 全社的に効力は発生している。広く浅くになっていた。
Q 業績への影響は?
排ガス、燃費については諸元値を満足している。教育を含めてコンプライアンス意識を高める点には、お金を使ってやっていく。徹底的に説明して理解を得る努力を行う。
Q 設備がチープだったのではないか?
A チェック体制を含めて今後、しっかりと直していく。
Q 他社の情報が出たのが関係しているのか?
A トレースエラーの問題が世の中に出てきてからはない。記録の上では。二輪車については聞き取り調査で、トレースエラーはない。記録はない。
Q湖西工場での数字が高い。
A 根底にあるのは管理職がしっかり把握していなかった。判定基準の理解が不十分。一概に不正と理解していなかった。
Q いつくらいから行われていたのか?
A データが残っていたのがこの期間。残りの期間について推定でモノを言うのは控えたい。
Q いつ頃調査したのか?
A 書き換えについてはなかった。今年のアタマくらいから色々話があったが当社はなかった。トレースエラーは6月頃から気をつけるようになった。
検査について工場任せになっていた。
Q国交省の指示を受けて調査したのか?
A はい。
Q 作業手順書などはなかったのか?
A 作業マニュアルについては、画面を見ながら運転する。エラーが出た場合に細かい作業手順がなかった。管理者のチェックができていなかった。現場とのコミュニケーションは取れていたと思うが、結果的に聞き取りができていなかったと思う。
Q 検査員何人に聞いたのか?
A 検査員は19人。全員にインタビューした。不正の認識はあったのかについては、そういう答はなかった。
Q ダメと認識していた検査員はいなかったのか?
A 非常に残念なこと。悪いものは悪いと言えるようにしなければならない。
Q 悪いことは悪いの認識もないということか?
A 判定基準をあやふやに認識していた。
Q 2年前の不理解はどうだったのか?
A 再発防止はできると思っている。システム上で抑える必要があることを再認識させられた。台数も多い、機種も多岐にわたるので大変なことと認識した。
Q 抜き取り頻度は?
A 1パーセントです。はじめに生産台数ありきではない。部門内、部門間の溝や壁を取り除いていく。
Q関係者の処分は?
A 内容を精査して決める。
Q 現場の負担は?
A 認識して人員の配置、設備の見直しを図りたい。意図的と言うよりは、データを残していなかったのが問題。2016年以降も取り組んできたがまだまだ足りない。ハチマキを締めてしっかりやりたい。
Q 管理職の目が届かない分野があるのか?
A 精査します。
Q そもそも検査は必要なのか?
A検査は必要だと思っている。制度として決められたことをできない会社では困る。
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