新しい自工会会長に豊田章男トヨタ自動車社長が再登板
複雑過重な税制に終止符打つ!!
国内自動車メーカー等で構成される日本自動車工業会の新しい会長にトヨタ自動車社長の豊田章男氏が就任した。自工会会長史上初めてとなる2度目の登板だ。
冒頭あいさつに立った豊田新会長は、「6年ほど前に会長を務めた。今回、18代目会長のタスキを受けた。身の引き締まる思いだ。日本には品質に厳しいお客様がたくさんいらっしゃる。日本の自動車メーカーは日本のお客様に育てていただいた。日本のお客様がクルマ、バイクから離れることがあってはならない。自動車は産業のすそ野が広い。日本の社会のお役に立ちたい、そういう思いで会長職を全うしたい。最近、いくつかのメーカーで不正が発生した。いたるところでユーザーの不信が起こっている。信頼回復に努めたい。
自動車は異業種を巻き込んだ百年に一度と言われる大変革期にある。次の百年もクルマやバイクはモビリティの主役でいられるのか、生きるか死ぬかの闘いが行われている。
私は現場に一番近い会長でありたい。日本のお客様にクルマ、バイクを愛してもらってこそ日本での産業が成り立つ。購入しやすく保有しやすい環境を作る。税金、保険料、駐車場代などお金がかかる。複雑過重な税制に終止符を打つ。ものづくりのプロセスの中でイノベーションを起こしていく。現場での知恵の積み重ねこそが日本の強み。現地現物が大切。「らしさ」をそれぞれの会社がやっていくことが全体のチカラになる。自工会は日本を故郷にする企業の集まり。ものづくりの責任を負っている。全力を尽くしてやっていく。
記者は、「2年間の目標」について質問した。豊田章男新会長は、「自動車は笑顔をつくり、愛がつく乗り物。それに向かってさらにアクセルオンしたい。温かい応援をお願い申し上げます」と答えた(一部要約)。任期は2年。
取材・文・写真/神領 貢(本誌編集長)
