ホンダが2017年度の決算を発表した。売上高は15兆3611億円(前年度比9.7%増)、営業利益は8335億円(同0.9%減)、当期利益は1兆0593億円(同71.8%増)だった。四輪車のグローバル販売台数は前年度より3.4%増えて519万9000台に達した。
71.8%もの利益アップは米国法人税率の引き下げ(3461億円)による好影響であくまでも一過性の要因であるため、倉石誠司副社長は「1兆円オーバーという数字に一人歩きして欲しくない」と語った。
今年度の目標は売上高15兆6000億円(前年度比1.6%増)、営業利益7000億円(同16.0%減)、当期利益5700億円(同46.2%減)、グローバル販売台数537万5000台(同3.4%増)。通年の為替レートは1ドル105円と、前年度実績(111円)より6円の円高になることを見越している。
北米マーケットの見通しについて倉石副社長は「(全体需要が)17年度より少し減って1700万台前後に落ち着くのではないか。ガソリンの価格は少し上がっているが、それでもライトトラックの比率が上がるだろう」としたうえで、ホンダとしては「CR-Vの生産拠点を増やしてライトトラックの比率を高めていく。また、シビックとアコードに加えてインサイト、アキュラRDXを投入して北米で過去最高の販売台数めざす」とした。
一方、品質問題でCR-Vの生産が止まっている中国では「技術対策で挽回していく。すでに対策の内容はメドが立っており、テストで確認後リコールを届け出て当局の許可を得て販売を再開する」として、納車を待っているユーザーのためにも挽回していく意気込みを語った。ちなみにCR-Vの生産停止中はシビックやXR-V(ヴェゼルの兄弟車)を代わりに増産していて業績への大きな影響はないそうだ。