キャブオーバー型のトラックから始まった三菱デリカがブランド誕生50周年を迎え、特別仕様車ジャスパーが発表された(発売は5月17日)。
このジャスパーには深緑の専用ボディカラーや山並みをモチーフにしたボディストライプ、撥水加工シート、純正ナビなどが採用されている。クリーンディーゼルのみの設定で、税込み価格は374万7600円(ナビなしは357万0480円)。
特別仕様車のリリースに合わせて説明会が開催され、会場には初代から現行5代目までが勢揃いした。
説明会には、4代目にあたるスペースギアの開発に携わった今崎剛さんも出席し、当時の様子を紹介。キャブオーバー型ワゴンからの移行期だった90年代は前席から3列目シートまでウォークスルーできる構造を求める声が高まっていたため、エンジンをフロントノーズに移してフラットフロアを実現したことや、動力系のコンポーネンツをパジェロと共用することでアップデートを図りつつコストを抑えることができたことを振り返った。また、キャブオーバー型の需要も根強くあってスペースギアですべてをカバーするのは難しいとの判断から発売後も3代目が併売されたが、すみ分けを図ることができたという。最後に今崎さんは「開発メンバーが一致団結したことが成功の理由」と語ったのが印象的で、現役の開発者に対するメッセージとも受け取れた。
なお、画像を交えながら50年の歴史を紹介する特設サイトも設けられ、6月からは写真コンテストも開催される予定だ。