国民生活センターがASVの使用実態調査を公表!!
「CM見て中古車にも自動ブレーキが付いていると勘違いした」
消費者庁所管の独立行政法人国民生活センターは全国の消費生活センターにオンラインで寄せられた先進安全装置装着車(ASV)に関する相談を分析し、このほど発表した。2012年度以降に集計した先進安全装置に関する相談142件が対象。項目別では衝突被害軽減ブレーキ、いわゆる自動ブレーキに関するものが全体の83.8%にあたる119件を占めている。このほかではアダプティブ・クルーズコントロールやブレーキ踏み間違い防止装置、車線逸脱防止装置などの相談もあった。
国民生活センターによると、「(自動ブレーキが)作動しなかった、欠陥ではないか。装置が誤作動したなどの相談が多かった」(商品テスト部)との説明があった。また、テレビのコマーシャルで自動ブレーキで止まるとの文言を信じて、「同型の中古車を買ったら衝突被害軽減ブレーキがついていなかった」(同)と言った苦情もあったと言う。リンクにもあるが、自動ブレーキでは「急に加減速した」「予期せず作動した」「他車や構造物に接触しそうになった」などの事例が多く見受けられる。こうしたトラブル事例はマガジンXでも折にふれ記事にしている。
本誌でも指摘していることだが、ASV装着車は日々進化している。自分が購入したクルマにはどのような装備が付いていて、どのような場合に装備が有効に働くのか、どのように操作するのが適切なのか。販売会社に確認したり、取り扱い説明書をしっかり読んで万が一の際に自動ブレーキをはじめとした安全装置が有効に機能するよう習熟しておくことが必要だ。「安全装備を過信することなく、安全意識をもって運転して欲しい」と国民生活センターは話している。
取材・文・写真/神領 貢(マガジンX編集長)
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20180118_1.pdf
http://www.kokusen.go.jp/hello/gaiyou.html