確報!スバルの吉永社長、「安全ですと言ったらおかしくなる。安全じゃありませんと言ってもおかしくなる」

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確報!スバルの吉永社長、「安全ですと言ったらおかしくなる。安全じゃありませんと言ってもおかしくなる」

本日夕刻、スバルは恵比寿の本社で緊急会見を開き、スキルはあるものの無資格者による完成検査を30年に渡って続けていたことを明らかにした。
会見の冒頭、スバルの吉永泰之社長は、「 十分な知識と技能を100%身に付けたと現場管理者が認定した者を監督者の監視下で検査業務に従事させており、型式指定申請書にある上位規定とは異なる運用になっていた」と説明した。対象車両についてはリコールを検討中としている。

スバルは研修中の従業員が完成検査を行っていたことを認めた。これについて国交省は「スバルから報告を受けた。研修中の人が完成検査をやっていたと聞いている」と話します。

質疑応答。吉永泰之社長と大崎篤品質保証本部長です。
9月29日深夜に国交省から指示を得て、土日を挟み10月2日から調査開始した。
トップとしての責任を強く感じている。いい会社にしたいと思ってやってきた。改めて実力がついていないと感じた。実力をつけていけるよう全力で取り組みたい。

Q 発表が今日になったのは?
A 国交省に何度か問い合わせした。3日に疑義があるとして、現状を回避した。5日には国交省に報告した。都度、国交省に報告しながらやっていた。
Q 東京モーターショー時点でも認識していたのか?
A 報道があるまで、自分の中では、問い合わせしている段階なので見守ろうとしていた。東京モーターショーでの発言は素直な発言。日本のモノづくりが心配だというところに、自社が不安の要素となっていることに忸怩たる気持ち。
Q 代行押印について。
A 押印までが完成検査なんだよということで貸与していた。見える化が足らなかった。人が足らないからやっていたということではない。習熟過程において、マンツーマン指導は問題ないと思うが、その場合でもハンコは完成検査員が押すべき。いまは代行押印はやっていない。
Q いつ気がついたのか?
A 11日の午後に聞いた。隠し事をしちゃいけない。解釈の部分が多いので、国交省に問い合わせした方がいいと。昨日の夜くらいまでは30日に報告できれば良いかなと思っていた。
Q 消費者へのメッセージは?
A 「安心と楽しさ」の中で、最もやってはいけないこと。非は非としてやっていきたい。明日以降は、最前線に立つディーラーを支えなければならないと考えている。リコール対象は25万台程度で、50億円強の費用はかかるのではないか。
Q 資格を持っていない人が完成検査工程をやっていた理解で良いのか。
A ハイそうです。
Q なぜ発表に時間がかかったのか?
A 解釈、運用について国交省と相談した。発表について国交省から一切指示はなかった。
Q リコールの対象は?
A 車検を迎えていないもので、完成検査の資格を持っていないものが介入したクルマが対象。
Q 改善時期のめどは?
A 国の代行業務の重要性を考えて至急取り掛かりたい。当社のやり方は問題があるのか、いけないのか?と思っていた。
Q 生産と出荷について。
A やり方に不都合の部分があるのか、その点で問い合わせした。いまは疑義がある状態を改善した。
Q 生産急拡大の中で生産現場への圧力はなかったのか。
A 関係ないと思う。全体として残業も多いし、休出もあった。
Q 信用回復に何が必要か?
A 社内全員で実力を高めていくと5月に申し上げた。成長の歪みと言うか、改めて出直し、企業としての実力を高める。本件をキッカケに改めてやっていきたい。
Q OEM先のトヨタについて。
A やってきたことが、国交省と議論するとやはりマズイだろうとわかり、今週のアタマに一報した。発表することは事前にお話しした。
トヨタとの関係は非常に大事。基盤技術は教えてもらわなけばならない関係。トヨタに心配を掛けるようなことがあってはならない。ご理解をいただいていると思う。
Q 上位規定と下位規定に30年間気がつかなかったのか?
A われわれが見て行かなければならなかったのかなぁと。
Q ディーラーでメーカー同様の作業できるのか?
A 十分できます。
Q 100%できるならその段階で完成検査員に登用すればよかったではないのか。
A 実務経験が重要だと考えていた。責任については、会社で起きたことは社長の責任。逃げるわけではないが、完成検査におけるプロセス管理の問題。そこをまず直さなければならない。古いやり方をやり続けた。明文化もされていなかったことが問題。
Q ルールどおりやっていないのは大きな問題ではないのか?
A 規定に則ってないでしょといわれれば。不適切とは何か。プロセスに問題があったからリコールする。安全ですと言ったらおかしくなる。安全じゃありませんと言ってもおかしくなる。生産は国内海外混流。海外向けに特に大きな問題はないと思っている。
Q 代行押印を偽装と思うか?
A 組織代行の範疇だと思っている。
Q 完成検査書に別の人の名前があった。
A 監査をしても分からないと国交省に言われ、透明性を高めろと強く言われた。偽装とか嘘をついたとは思っていない。キチンとした形にすることが大事。
日産のことが流れて、スバルの品質保証担当者が国交省に相談に行った。日産の件がなければ従来どおり続いていた。
ハンコに関して規定があいまいだった。これまでのやり方がずっと教えられてきたやり方だったので疑問におもわなかった。
東京モーターショーの時期に発覚してご迷惑をおかけした。あってはならないこと。本当に申し訳ないと思っている。
販売への影響を非常に心配している。販売会社が対応しなければならない。ブランドの毀損を心配している。収益的にはアメリカが大きい。
やっぱり心配ですね、正直!
ディーラーの社員やメカニックに負担がかかっている。キチンと支えていきたい。
モーターショーの会場やディーラー店頭でなんらかのメッセージを出したい。
Q 規定が定義されていない、明文化されていないことをしっかり定義する。透明性あるものにしていく。全面的に見直したい。
Q リコール対象は?
レガシィ、インプレッサ、アウトバック、フォレスターなど国内に流れている全車種です。
Q ハード面の対策は?
A ラインの中のトレーサビリティもしっかりやっていく。
グローバルな視点での評価に耐えうる会社になり切れていない。今回は大反省してやっていかなければならない。今日をスタートにする。
理解してもらうのは難しいですよね。でもあらゆる場面でご説明する、それを精一杯やる。

10月3日以降の生産分は登録している。

上位規定に「資格者のみ完成検査できる」とし、下位規定に「完成検査業務を積ませなければならない」と齟齬があった。

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