日産、上期二桁減収減益
通期見通しは変更せず
日産自動車の今年度上半期決算。連結売上高5兆3210億円、前年同期比10.3%減、営業利益3397億円、同14.0%減と、減収減益となった。半期の世界販売台数は261万台だった。
通期の見通しに変更はない。売上高11兆8000億円、営業利益7100億円、販売台数見込みは560万台。
質疑応答。断りがない場合は西川さんの発言。
米国市場は年間1800万台レベル。これはピークだろう。各社のインセンティブが増えている。Bセグセダンからクロスオーバーに変化している。下期の販売は伸ばせると思うが、インセンティブを増やさないようにしていきたい。
ホセ ムニョス氏は、以下のように語った。
全体需要はシフトしている。乗用車からトラックにシフトしている。トラックが6割。日産は他社以上に乗用車に頼っている。いくつかの主力商品を投入する。タイタン0.5t積みが貢献するだろう。アルマーダ、ローグ、パスファインダー、ムラーノなどでシェア向上を図りたい。
インセンティブは業界平均の81%。乗用車についてはトヨタより低い。全体需要は1750万台から1800万台を予想している。
インドも好調。ブラジルも販売回復の兆しが見えてきた。ロシアはまだ難しい状態。
一番問題なのが、タイとインドネシア。見込んだ成長を実現できていない。商品投入に加え、販売ネットワークの強化を図っている。一年かかる。その過程では三菱の知見とアセットを活用したい。
春闘について。
スタンスは主要産業のメンバーとして、景気の腰折れするようなことはしたくない。通期見通しは維持したが、為替の見通しは厳しい。石油市況は徐々に上がっていくだろう。経済環境は厳しい。
アメリカの大統領選については、なんとも言いようがない。結果を見て対応していくしかない。
ジョセフピーターさん、アメリカの経済は強靭。横ばいを目指していく。
中国については、足元は堅調。ローカルブランドの伸びが大きい。この傾向はしばらく続く。日産ブランドの増販に加え、ヴェヌーシアを伸ばしていきたい。市場の伸びに遅れないようについていきたい。
関さん、11月も順調に進んでいる。130万台販確実に達成する見込み。排気量1.6リッター車に対する減税が大きい。二桁を上回る伸び。当初計画より大きい。年末で減税が終わるので、1月からの期間は若干落ちるだろう。が、落ち幅は少ないと考える。
英国について。
UKの政府がどのような政策をとるのか教えてもらいたいと。将来に向けて競争力を保てると確信したので、次期型を生産継続すると発表した。産業上の競争力を失わないようにしてもらいたいと話し、コミットメントについて理解した。
北米事業の営業利益について。
競争が厳しくなっている。利益率には若干の低下はある。
ジョセフピーターさん、為替の影響が3分の2。地域間のカナダドル、メキシコペソなども影響している。インセンティブも上がっている。中古車市場がら若干軟調。ビジネスは前進している。
エコカー戦略について。
トヨタがEVを売る動きはある意味でごく当たり前。2020年から2025年にかけてはEVが増えていく時期。どれだけ魅力あるEVを提供できるか、ポートフォリオを広げていけるか。その中でさらに販売を伸ばしていく。想定した範囲で歓迎すべきこと。
電動化範囲でどんどん進んでいく。ディーゼルエンジンの将来は難しい。いきなりEVという単純なものではない。長いスパンでやっていかなければならない。日本市場では、200万円を切るようなBセグが難しい。ノートeパワーが私たちの提案。ハイブリッドとは一線を画した電動化と呼んでいる。
会見が終わりました。