TOYOTA GAZOO Racing、初めてのメキシコで表彰台獲得

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TOYOTA GAZOO Racingは、メキシコで行われたWEC第5戦メキシコ6時間レースで表彰台に返り咲いた。

 

TS050 HYBRID #5号車(中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ)

決勝 : リタイア、62周、ピットストップ 2回、スターティンググリッド : 5番手、最速ラップ : 1分26秒767

TS050 HYBRID #6号車(小林可夢偉、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)

決勝 : 3位、230周、ピットストップ 7回、スターティンググリッド : 6番手、最速ラップ : 1分26秒567

 

2台のトヨタTS050 HYBRIDで挑んだメキシコのレース。中でも#6号車は厳しい週末のスタートだった。木曜日の午前中に行われたテスト走行中に事故に遭ったせいでその後に行われた2度の練習走行に出走できず、レースに向けてのロングランテストを行うことができなかった。

 

しかし、苦境を乗り越え、#6号車は見事に3位表彰台を獲得した。この結果、#6号車の3人のドライバー、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ、小林可夢偉は2016年シーズンのドライバーズ選手権で2位に浮上した。
 

メキシコのレースはTOYOTA GAZOO Racingにとって決して簡単なものではなかった。#5号車はパワートレーンのトラブルでリタイアを余儀なくされた。

 

レースの開催されたアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスは、1周が4.304kmで、WECの行われるサーキットでは1周が最も短い。ゆえにLMP1車両にとればトラフィックが大きな問題になり、レースでも接触があるなど通常とは異なるハプニングが発生。

 

レースが90分を過ぎた頃、コンウェイのドライブする#6号車がLMP2クラスの車両と接触、そのためドライブスルーのペナルティが科せられた。車両にダメージはなかったものの、ペナルティ消化で20秒のタイムを失うことになった。

 

#6号車がペナルティを受けた数分後、#5号車はさらに大きな不運に見舞われた。中嶋一貴がドライブ中、パワートレーンの電気系に問題が生じ、修理のためにピット・ガレージへ持ち込まれた。そこでは懸命の修復が試みられたが、時間内の完了は困難と判断され、リタイアの判断が下された。

 

レースが半分を過ぎた頃、予想通りに雨が降り始めた。#6号車のサラザンはすぐさまピットに向かいウエットタイヤに交換。その後の順位の変更は目まぐるしく、#6号車はインターミディエイトタイヤを装着したアウディR18#7号車に抜かれるまで3位を走っていたが、その後はポルシェ#2号車を2度にわたって抜く速さを見せた。

 

ゴール前のピットストップを控え、インターミディエイトタイヤを装着した#6号車がアウディ#7号車をかわして2位に。しかし、最後のストップで3位に後退、そのままの順位でゴールを迎えた。#6号車にとっては今季3度目の表彰台。サラザンは後半の3スティントを1人でこなし、ゴールしたときには2位に僅か8秒267遅れていただけだった。

 

メキシコのレースを終えたWECはアメリカ・テキサスのオースティンに移動し、2週間後にCOTA(Circuit Of The Americas)で開催される第6戦COTA6時間レースで覇を競う。

 

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