ネクスコ東日本の道路舗装復旧工事談合で7億円を超える最高額の違約金支払いを要求された前田道路と話した。
一昨日の5月31日、ネクスコ東日本は定例社長会見で東日本大震災に係る舗装災害復旧工事に関する違約金請求額を開示した。
http://www.e-nexco.co.jp/pressroom/press_release/head_office/h29/0526/pdfs/pdf.pdf
東日本大震災で国民が一丸となって復旧復興に取組んでいる時に、違約金を請求された13社らは、ひそひそ話をして彼らの儲けが減らないように談合していたわけだ。これについて7億5700万円と違約金請求額がもっとも大きかった前田道路(今枝良三社長・東京都品川区)に、「違約金が請求されたことについて」コメントを求めた。
出てきたのは総務部の担当者。名前は名乗らない。
「違約金と言う形でネクスコ東日本から発表がありましたので、事務的に手続きをしていきます」と言う。「事務的に」と言うから「カチーン!!」ときた。
国民のお金、自動車ユーザーの通行料が元になっている高速道路の復旧費をパクッておいて「何が事務的なのか!!!!!!」と突っ込んだ。相手はこう言ってきた。「昨年の時点で都度、発表しています」と。のど元過ぎればなんとやらで、談合事件は彼らにとっては過去の小さなかすり傷くらいにしか感じていないのだろう。道路舗装会社という人種は一体どんな意識で仕事をしているのか。彼らにとってのお客様は高速道路会社であって、高速道路会社を支えている国民などアウト・オブ・眼中なのだろう。恥を知れと言いたい。
">http://www.e-nexco.co.jp/pressroom/press_release/head_office/h29/0526/pdfs/pdf.pdf
総務担当者はこうも言う。「再発防止策の詳細は公表していません」。ネクスコ東日本には「再発防止策」の詳細を提出していると言うことだったが、なぜそれを広く一般国民・ユーザーに示さないのか。エンドユーザーに示したところで意味はないと思っているのだろう。建設・土木業界の繰り返される談合事件に国民は辟易している。口先だけ謝っておいて、人が見ていないところでぺろっとと舌を出す輩だ。
取材・文/神領 貢(マガジンX編集長