2025年9月号『ざ・総括。』の記事【アウディA5セダン】がnoteから購入できるようになりました

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マガジンX 2025年9月号(7月26日発売)に掲載された【アウディA5セダン】の記事をnoteにて税込300円で購入できるようになりました。また月額600円の定期購読ですべての記事を購読することもできます。以下は無料公開の冒頭部分です。続きを読みたい方はその下のリンクからご購入ください。

【アウディA5セダン】

実力はもっと上のはず

2024年7月に初公開されて11月に欧州での販売が始まった3代目A5(B10系)は、実質的にA4の後継モデルであり、クーペ/コンバーチブルではなくセダン/アバント(ステーションワゴン)の構成だ。新規開発のPPCプラットフォームに直4とV6のICE(内燃機関)を縦置きし、AWD(オール・ホイール・ドライブ)のクワトロ仕様も設定されている。今年6月には本国で48V(ボルト)マイルドハイブリッド仕様が追加になったが日本は未入荷。電動化に一直線だった欧州市場の急変により、アウディは苦戦中というムードがこのクルマからも漂っていた。

プラットフォーム一新

エンジニアリングコンサルタント(以下=エ) 3代目A5というか、6代目A4というか、アウディのBEV(バッテリー電気自動車)増殖計画が頓挫したことで「偶数車名はBEVになる」との宣言がうやむやにされ、新たにPPC(プレミアム・プラットフォーム・コンバッション)というプラットフォームが開発されてこのA5になった。わざわざコンバッション(燃焼)と名乗っているプラットフォームであり、電動車のA6/Q6のe-tronはPPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)を名乗る別仕立てにしている。

チューニングショップの社長兼エンジニア(以下=チ) 皆さんに乗ってもらったのはTFSIクワトロにSラインパッケージを装着した仕様だ。2ℓ直列4気筒ICE(内燃機関)にVGT(可変ジオメトリーターボ)という高価な耐熱合金製可動ベーンを持った過給機を使っている。出力は150kW(204ps)。電動アシストなしの純ICV(ICEを搭載するクルマ)だ。車両価格は681万円で、Sラインパッケージの44万円を選んだ場合は245/40R19サイズの専用アルミホイール付きタイヤ25万円をセットで選択しなければならないらしく、この合計が69万円。それ以外のオプションも含めて、ほぼ760万円のクルマだ。

自動車業界の事情通(以下=通) アウディはVW(フォルクスワーゲン)グループの中で最大のBEV被害者だ。2015年に例のVWディーゼル・スキャンダルがアメリカで発覚したあと、ドイツではVW、メルセデスベンツ、BMWがペナルティをくらったが、なかでもVW法というドイツの法律で国家とニーダーザクセン州の経営関与が認められているVWグループは、当時のメルケル首相からこっぴどく叱られた。で、BEVとICVを両方ともしっかりやりなさい、ドイツ経済を支える役割を背負いなさい、と言われた。

ベテラン実験ドライバー(以下=T) BEVを作るならアーリーアダプター(新しい物好き)に注目されるプレミアム・ブランドでやるほうがいいだろう。1台当たりのCO2排出量が多いクルマをBEVにしたほうがOEM(自動車メーカー)としても得だ。そこでアウディはBEVのe-tron・シリーズを作った。しかし、一昨年の暮れごろから売れなくなって、ついにはベルギー工場を閉鎖した。

元部品メーカーのエンジニア(以下=部) BEV専用のEQブランドを立ち上げたメルセデスベンツは、真っ先に「BEVだけのOEMになる」という目標を棚上げにしました。BMWはBEV専用で立ち上げたのは初期のi3やi8だけで、あとはICVとの共通ボディだから経営への傷が浅かったのだと思います。

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