ネスレ日本からの呼びかけで、トヨタは法人向けに提供している仮眠ツール「TOTONE(トトネ)」を一般消費者が体験できる機会として『ネスカフェ睡眠カフェin原宿』でコーヒーナップの提案を期間限定で行う。
「整う」と「寝る」の造語をまとうTOTONEは、睡眠不足による注意力&判断力の低下を解消すべく、仮眠によるパフォーマンス向上に着目してトヨタが開発した仮眠ツールだ。3段階に分けられる睡眠の深さのうち、脳疲労の回復につながるステージ2(意識がなく首など身体が脱力する状態)の仮眠を狙っている。
自動車用シートの開発で得られたノウハウが生かされ、3層ウレタンクッションにはヒーターとエアクッションが内蔵されていて心地よい眠りへと誘う。リクライニング後、スピーカーからは安眠BGMが流れ、カーテンを閉めることで外の光を遮断できる。決して閉塞感はなく、横になった時も顔の周りは意外と空間が広い。
一方のネスレは仮眠前にコーヒーを飲むことで、ちょうど目覚めた後にカフェインの効果が現れ始めてスッキリすることを今回の体験イベントで訴求したい狙いだ。
8月19日(火)から12月18日(火)まで設置される体験席(9月23日までは3席。その後、写真のネスレ コラボモデルは撤去されて2席)はコーヒー1杯とTOTONE利用で料金825円。30分間利用できる。また、体験した人だけが注文できる きなこのブランマンジェとコーヒーゼリー(650円)も提供される。(いずれも税込み価格)

おなじみのネスカフェ ゴールドブレンド(左)と、赤いパッケージのカフェインレス(右)は以前から販売されている商品だ。今年3月にはカフェイン50%カットの新商品(中)も加わった。
トヨタ自動車・先進モビリティシステム開発部の加藤彩綾さんは「TOTONEは投資会社やIT系企業だけでなく、トヨタ社内やレクサス店舗にも導入が進んでいる。引き合いは多い」と話す(ただし、実績は非公表)。一例として、ANA(全日空)では整備士のパフォーマンスを高めるために25台も導入しているという。
今後の展望や目標について加藤さんは「疲れたら休む=サボっているというマイナスイメージから、プラスの戦略的なイメージに変えていきたい」「クルマに実装して技術を還元したい」とコメント。また、TOTONE以外の製品も実現していきたい旨を明かした。
TOTONEは現在、法人向けリース(月額4万8400円〜)に限られているが、「一般消費者の声も多ければ、それに合わせて開発したい」(加藤さん)という。
ちなみにトヨタの先進モビリティシステム開発部とは、市販車そのものではなく、先進技術を開発している部署。ここで道筋が立って実現可能になった技術が市販車の開発部隊へと受け渡されるそうだ。

ネスレ日本の岩渕 聡さん(左)と、トヨタ自動車の加藤彩綾さん(右)。
利用するには、あらかじめ専用サイト(https://suimin-cafe.jp/)で事前予約することが推奨されている。(訪れて空席があれば利用可)
<開催概要>
コース名:ネスカフェ睡眠カフェ×TOTONEでコーヒーナップ
場所:東京都渋谷区神宮前1丁目22-8 ネスカフェ原宿
営業時間:11時から20時(最終受付&フードとドリンクのラストオーダーは19時)

