三菱が新しいコンパクトSUVであるエクスフォース(XFORCE)をインドネシア国際オートショーで披露した。同車はインドネシアで発売された後、ベトナムやフィリピンなどのアセアン地域、南アジア、中南米、アフリカにも投入される。
4390mm×1810m×1660mmのエクステリアは「シルキー&ソリッド」をテーマにデザインされ、フローティングルーフが特徴に挙げられる。最低地上高はクラストップ級の222mmで、225/50R18インチタイヤ&ホイールを履く。アプローチアングルは21度、デパーチャーアングルは30.5度。LEDデイライトはT字型に灯り、テールランプにも同じモチーフが起用されている。
インパネのパッドはドアトリムまで連続していて包まれ感をもたらす。スマホを連携させられる12.3インチの画面付きオーディオと一体化されたメーターパネルが先進感を演出。そのインフォテイメント画面は3分割でき、パジェロに使われていた3連メーターをオマージュしたマルチメーターを表示することも可能だ。一方のメーターパネルはエンハンスモードとアナログメーター風のクラシックモードに切り替えられる。
左右席間のコンソールボックスは空調の冷気を利用してクーラーボックスとして活用できる。また、センターコンソールにはワイヤレス充電とUSBポートも装備。
オーディオにはヤマハと共同開発されたダイナミック・サウンド・ヤマハプレミアムを初設定。8スピーカーで構成され、車速に応じて音量と音質が補正される。
後席はクラストップレベルの足元スペースを有し、8段階に調整できるリクライニング機構も備わっていてフル乗車時でもラゲッジ空間を広げることができる。また、4名乗車の状態でも長尺物が載せられるようにシートバックは4:2:4に分割されている。
パワートレインには4A91型1.5L直4&CVTを採用。ドライブモードは「ノーマル」「ウェット」「グラベル」「マッド」の4つから選べる。なかでも三菱初採用のウェット・モードは濡れた路面でも高い旋回性を確保し、スコール後の冠水路でもハンドルを取られにくく、安定した走りがもたらされる。
これだけの内容が揃っていれば国内ユーザーも十分に満足できそうだが、いまのところ国内導入に関するアナウンスはない。すっかり色あせてしまったRVRの後継車として発売されたら往年の三菱ファンだけでなく、競争が激化しているSUV市場で三菱の存在感を上げることもできそうだが、はたして国内発売の可能性は?