GT-Rの2024年モデルについて変更ポイントがわかったので、お伝えしたい。
今回の手直しで標準車はしなやかに路面を捉えてR35史上最高の洗練された乗り味を実現。ニスモは接地性アップでR35史上最高のトラクション・マスターへと上り詰める。
外観ではエアロダイナミクスを向上させる狙いで前後バンパー、ラジエターグリル、リアスポイラーを一新。フロントまわりにはニスモの開発で培った技術が反映されて空気抵抗の低減と冷却性能アップ、そしてダウンフォース向上が図られる。
標準車はリアスポイラーが初めて一新され、リアバンパー側面のエッジは後方に移されてサイドからの空気の巻き込みが抑えられる。こうした改良によって接地荷重が増え、ヨーレート変動は50%軽減。アルミホイールの塗色も見直される。
ニスモも同様にダウンフォース向上を狙って外観ディテールがリニューアルされる。例えばグリルに効率よく空気を流入させるべく、インテーク部分の形状は緻密に造形し直される。また、ダウンフォース向上策としてバンパー側面のカナードは造形が深くなって走行時の負圧が大きくなり、スワンネック式に変わるリアウイングは位置が高められる。
ニスモの内装では赤のアクセントカラーが減らされて運転に集中できるコックピットが作り出される。カーボンバックのレカロ製バケットシートはデザインが一新されてペダルからの反力に負けない剛性が実現され、しっかりとペダル操作できる環境がもたらされる。シートバックは部位ごとにパッドの硬さがチューニングし直され、肩まわりはステアリング操作を妨げないよう柔らかめに、腰まわりはホールド感を確保できるよう硬めに設計される。
22年9月から継続生産車にも適用されている車外騒音規制フェーズ2。GT-Rは新設計マフラーの採用で適合する。低速域で従来よりも排気音を抑えつつ、車速の上昇に合わせてジェットサウンドが作り出されて高性能ぶりが体感できる。具体的には、タービンブレードを参考にした排気管形状がレゾネーターに用いられる。この適合によって出力特性は変わってしまうところだが、アクセルレスポンスや加速フィールなどが維持されるようチューニングに時間を割いたという。おかげでスペックは現行モデルから継承される。
この2024年モデルは来春にも発売されるだろう。