創立75周年機に会議所が「地道な活動に光当てる」授賞創設 茨城県境町の「自動運転バス定常運行」が大賞に選ばれる

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創立75周年機に会議所が「地道な活動に光当てる」授賞創設

茨城県境町の「自動運転バス定常運行」が大賞に選ばれる

 

日本自動車会議所(内山田竹志会長)は創立75周年を記念して「クルマ・社会・パートナーシップ大賞(委員長:鎌田実東京大学名誉教授)」を創設した。その第1回表彰式が2月7日、都内のホテルで行われ茨城県境町が大賞を受賞した。「公共交通機関の空白地域における地域住民の手でなしとげた国内初の自動運転バスの社会実装に向けた諸活動」と長いタイトルがついているが、自分たちの創意工夫により、同町が「道の駅さかい」を起点に自動走行の電動バス事業の継続性を高めている取り組みが選ばれた。事業開始から1年が経過する。

車両はフランス製電動車のARMAを使っていて現在は3台体制となっている。地方自治体を中心に路線バスから電動車のコミュニティバスを導入する機運が高まっている中、自治体を中心に境町への視察がひきも切らない。
表彰式会場で橋本正裕町長に話を聞いた。乗員を1人とするなど、「自動運転に対する規制緩和も進んでいる。広告収入なども得ながら、地域に根ざした移動手段として、さらに充実させていきたい」と前向きな発言が聞かれた。旧来の路線バスへの補助金政策ではなく、若い人たちにも使ってもらえる公共交通機関としての工夫が随所になされている。「道の駅さかい」を起点に路線網も充実してきていて、観光アトラクションとしての人気も高まっているそうだ。

なお、部門賞には日本交通、タウ、赤碕ダイハツ、日本カーシェアリング協会が、特別賞には第一交通産業グループ、前野モータースが選ばれた。
内山田会長は「地道な活動に光を当てていく」と表彰式の冒頭で挨拶した。業界横断的な組織である自動車会議所がこうしたクルマ社会の活性化に取り組む人たちや組織に授賞することで、それぞれのプレーヤーがSDGs(持続可能な開発目標)達成に向けて、モチベーションをさらにあげていく契機となることを期待したい。

 

取材・文・写真/神領 貢(本誌編集長)

 

写真前列中央が茨城県境町の橋本町長。同左が日本自動車会議所の内山田竹志会長。

 

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