マツダが開発しているCO-PILOTコンセプトは副操縦士が飛行機のパイロットを補佐するかのどことく、絶えずクルマがドライバーを見守りながら、万一の際に被害を最小限に抑えるサポート役を担うシステムだ。
具体的には：
（1）ドライバー状態検知技術
（2）バックアップとして裏で運転する仮想運転技術
（3）ドライバー異常時退避技術
の3つで構成される。22年から実用化されるバージョン1.0ではドライバーの異常や居眠りを検知すると一般道、高速走路を問わず車線を維持したまま減速＆停止する。
さらに、25年頃からの実装をめざして開発中のバージョン2.0では高精度地図や複数のカメラが活用され、非常停車帯もしくは交通の妨げにならない場所まで進んでから停車する機能が盛り込まれる予定だ。
このバージョン2.0搭載の試作車が公開され、同乗してシステムが作動する様子を確かめるチャンスに恵まれた。ドライバーの体調が悪くなった想定でシステムを作動させたところ、前方にバスが停まっていたため、安全に減速＆停車できる距離を計算してバスを追い越してから左に車線変更して路肩で停止。一連の動きはスムーズで、不安を感じることもなかった。もし途中で赤信号や歩行者を検知した場合には、その時点で止まる。これは安全に早く車速をゼロにして止めることが優先されるためだ。
システム作動から停車するまでの様子を動画に収録したので、ご覧ください。
