日産の商用バン、キャラバンにマイナーチェンジが施されて10月20日に発表&発売される。今回の手直しでNV350のサブネームが削除され、車名は日産キャラバンに変更される。
2Lガソリン、2.5ガソリンとも性能スペックをそのままに、制御などが見直されてWLTCモードに対応。ワイドレンジな7速ATが組み合わされることで高速走行時の静粛性が高まり、燃費も改善される。WLTCモード燃費は8.2km/L、引き続きカタログに記載されるJC08モード燃費は10.5km/Lに向上するが、競合車ハイエースの数値には届かず。
外観はヘッドランプをそのままにフロントグリルがリニューアルされ、Vモーションをトーンダウン。また、ステルスグレーPが新色としてラインナップされ、ブリリアントホワイトPはピュアホワイトPに、ファントムブラックPはミッドナイトブラックPに差し替えられる。一部ボディカラーには小キズが自然修復するスクラッチシールドも施される。
安全デバイスはレーダーセンサーに加えて単眼カメラが追加されることで機能が大幅に充実する。例えば衝突被害軽減ブレーキは歩行者の検知が可能になり、車線逸脱警報、ふらつき警報、標識検知機能、自動ハイビームが新たに備わる。
内装では腰に負担のかかりにくいスパイナルサポートシートが採用され、座面のウレタンが見直されることで座り心地が向上。また、4WDモデルの寒冷地仕様にシートヒーターが追加されるのも朗報だ。
コックピットではメーターパネル中央のインフォメーション画面が3.5インチから5インチのカラータイプに変更される。ステアリングホイールはフラットボトム型にリニューアルされるため、乗降性改善にひと役買うだろう。EX以上には電子ルームミラーが標準化されるが、これもアップデートされて、いちだんと鮮明になる。なお、今回のマイナーチェンジで全車オーディオレスに変わる。
グレード展開ではVXが廃止され、EXパックが独立グレードのEXとしてカタログに登場する。また、ハイエースで最上級グレードが人気を集めているため、これに対抗して革巻きステアリングや合皮コンビシート、LEDヘッドランプなどが採用されたグランドプレミアムGXを新設定。
さらに、専用アルミホイールや防水シートが備わるオーテック製のプロスタイルも加わる。専用オプションとしてルーフスポイラー(5万5000円)を用意。こちらは2L直4の2WDモデルに限られ、プロスタイル・プレミアムGXが311万7400円、プロスタイル・グランドプレミアムGXが328万5700円で売り出される。
ワゴンに4WDが追加されるのも改良ポイントだ。
今回のマイナーチェンジはガソリン車に先行して行われ、ディーゼル車はパワートレインも含めて約半年後にリフレッシュされる予定だ。価格が大幅に上昇する見通しなので、納期や予算に制限のあるユーザーは現行モデルを駆け込みで購入するのも手だ。