アライアンス間での技術共有に影響はない

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三菱自動車は11月27日(火)、愛知県岡崎市に開設した技術センター新施設の見学会をメディア向けに開催した。会には開発担当副社長である山下光彦氏も登壇し、カルロス・ゴーン氏逮捕によって三菱の技術開発に何らかの影響があるのかどうかについても語った。以下は説明会後に行われた囲み取材のQ&A。

Q 3社連合の見直しによって技術開発への影響はあるか?
A 3社の今後のあり方については申し上げられないが、新しい技術が必要となっていくなか、1社だけですべてをまかなえるという時代ではなくなってきている。アライアンスの力を結集して技術開発に取り組んでいくという方向性は変わらない。いままでアライアンス全体を統合していたゴーン氏が退場することとなり、誰がどのように決めていくのかはこれから決めていかなければならないが、ルノー・日産で20年近く、そこに三菱が参加して2年、その間に培ってきた協業関係の土台はしっかりとしているので、今後もやっていけると私は信じている。

Q 3社の融合をさらに進めるという計画は変わっていない?
A 日々のオペレーションについて与えている影響は何らない。アライアンスでの定期的な会合や打ち合わせも進んでいるので、直近では具体的な影響はない。

Q 三菱のものづくりが犠牲になることはないか?
A 技術開発の方法はいろいろとあり、要素技術や基礎技術を組み合わせて何らかの商品を造る方法もあれば、ほしい技術を集めてきて商品に仕立て上げるという方法もある。三菱ではあくまでもクルマという商品の魅力を念頭において技術開発したいと考えており、そのために必要な要素技術は何かということを考え、自社で開発することもあれば、サプライヤーやアライアンスから調達する方法もある。受け皿は広くもったうえでクルマとしての魅力を高めたい。これはいままでの三菱のクルマづくりと変わらない。

Q 3社間での部品の共有化は進んでいくのか?
A それは当然進んでいくと思う。プラットフォームについてはすでにどのメーカーでも行っていることであるし、パワートレインについては電動化技術も含めて必然的に共通化になっていくものと思われる。三菱はアライアンスに入ってまだ2年なので、今後発売されるクルマからそうなっていくだろう。

Q 事件についてどう考えているか?
A 今回の事件がどこまでの広がりを持つかわからないが、個人的には非常に残念です。

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三菱自動車工業岡崎製作所
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岡崎製作所はアウトランダー、RVR、エクリプスクロスなどの生産する岡崎工場と、テストコースを含む研究・開発拠点である技術センター(R&D)からなる総面積約100万㎡の施設。10月に地上8階の新R&Dオフィスビルが開所した。

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