「ユーザー視点」重視したサービス提供狙いトヨタがオープンイノベーションプログラムを実施。
トヨタ自動車はエンドユーザーに対するIT時代のサービス向上策について、広くアイデアとパートナーを募集するため、「TOYOTA NEXT」と題したオーブンイノベーション型の募集プログラムを始めることを発表した。募集テーマは以下の5つ。
●すべての人の移動の不安を払拭する安全・安心サービス
●もっと快適で楽しい移動を提供するクルマの利用促進サービス
●オーナーのロイヤルティを高める愛車化サービス
●豊田の保有するデータを活用したONE to ONEサービス
●全国のトヨタ販売店を通じて提供するディーラーサービス
発表の席上で、同社の村上秀一常務役員らは以下のようにその目的を語った。
国内生産300万台のうち、150万台を日本で売る。トヨタ媒体グローバル企業だが、母国は日本にある。その矜持を持って努力していく。勇気を持って変革にあるチャレンジする。
●電動化 2050年には2010年比でCO2を90%削減する。パワートレーンの電動化を強力に進めていく。
●知能化 すべての人が自由に移動できる手段を提供する。操る楽しさと自動運転を両立させる。安全、スムーズ、自由に移動できることに貢献していく。
●情報化 コネクティッドカーの存在が重要な役割を果たす。レクサスGリンク、Tコネクト。「One ID TOYOTA」は顧客情報、クルマの情報を共有し活用する。一歩先行くサービスを提供する。
TOYOTA NEXT
自前主義でやってきたが、お客様目線が欠けていた部分がある。オープンイノベーションとして、外部のパートナーと連携していく。新しいアイデア、ソリューションを模索する。ウインウインの関係を構築し、できるところからやっていく。
トヨタ80年に培ってきたアセット。
国内2000万台保有。
国内5200店の流通網。
PHVを皮切りにコネクティッドカーの普及を進めていく。
人中心にサービス開発に取り組んでいくパートナーを求めていく。
今年1月にデジタルマーケティング部を立ち上げた。未来志向でやつていく。リアルな世界を大切にしていきたい。お客様の笑顔を大切にしたい。
質疑応答。
オープンイノベーションはグローバルが基本ではないのか?
日本がすでに直面している、さらに深刻化している問題は必ずしも日本特有のものではない。まずは母国の日本国内でチャレンジしていきたい。先には海外展開していきたい。
国内販売営業本部だけの取り組みではない。コネクティッドカンパニーとも連携するし、応募内容によっては、全社的な取り組みになる。
他社も問題意識を持っている。取り組みの連続性の中での今回の発表と受け取ってもらいたい。トヨタはアベレージ以下なのだろう。まず我われ自身がリボーンしていかなければならない。
保有や販売店網のアセットを提供するといっても、他社ユーザー、クルマに乗らない方も対象です。
受託関係ではなく、自社サービスを開発提供していくパートナーを募集する。
リスペクトに近い、そうした考えでやっていきたい。
5つのテーマそれぞれのサービスを提供していきたい。
対立軸を作っているわけではないので、内容次第と前向きにご理解いただきたい。
法令順守は大前提。自治体も行政単位で規制緩和の流れなので、そういう風に進めていければ良い。